犬は電車に乗れる?JR・地下鉄のルール&料金・吠え対策まで完全ガイド|PETTENA
犬は電車に乗れる
目次をすべて表示
愛犬と一緒に電車に乗りたいけど、ルールが分からなくて不安...そんなお悩みを解決します!この記事では、JR・地下鉄のペット乗車ルールから料金、吠え対策まで、愛犬と快適に移動するためのノウハウを徹底解説します。初めてでも安心して電車デビューできるよう、飼い主さん必見の情報をまとめました。

犬と電車に乗ることはできる?

犬のキャリー

犬と電車に乗ることが可能ですが、各鉄道会社ごとに細かい規定があるので、事前の確認が大切です。

主要な鉄道会社(JRや私鉄)では、基本的に犬を電車に乗せる場合はキャリーやケージに入れることが義務付けられています。リードでの乗車は認められていないので注意が必要です。

キャリーのサイズ規定は会社によって異なりますが、一般的には「タテ・ヨコ・高さの合計が120cm以内」というのが目安です。JR東日本では「タテ50cm×ヨコ30cm×高さ30cm程度」を推奨しています。

平日のラッシュ時間帯などの混雑時は乗車を断られる場合もあるので、比較的空いている時間帯を選ぶのがベターです。

また、新幹線に乗る場合は荷物として扱われるため、特大荷物スペースに置くか、座席下に入るサイズのキャリーを準備しましょう。小型犬なら問題ないことが多いですが、大型犬の場合は事前に鉄道会社へ問い合わせることをおすすめします。

乗車前に知っておきたい準備ポイント




愛犬をキャリーに慣れさせる方法

最初はドアを開けたままにし、中にお気に入りのおもちゃやおやつを入れて「キャリー=楽しい場所」と認識させます。少しずつ閉じる時間を増やし、最終的には30分程度落ち着いていられる状態を目指してください。

乗車前の排泄と水分補給

乗車前2時間は食事を控え、水も少量に。駅構内のペットトイレはまだ少ないので、駅近くの公園やペット可のカフェを事前にチェックしておくと安心です。特に長距離移動の場合は、途中下車できる駅を調べておきましょう。

駅や電車の音に慣れさせるコツ

電車の「ガタンゴトン」という音やアナウンスにビックリしないよう、事前に音に慣れさせる工夫も効果的です。

YouTubeで電車の音を流したり、実際に駅までお散歩に行き、遠くから電車の音を聞かせたりするのも良いですね。子犬のうちから様々な刺激に慣れさせておくと、社会性が育まれます。

いざ乗車!電車内でのマナーと注意点

電車内での適切なキャリーの置き方

キャリーは座席の下か、混雑していないドア付近に置くのがマナーです。他の乗客の邪魔にならないよう配慮し、通路に置くのは避けましょう。

夏場や冬場は車内の温度管理にも要注意です。キャリー用の保冷シートやひんやりマットがあると快適です。

吠えないための事前対策

吠えないようにするためには、乗車前にしっかり運動させておくことが効果的です。

また、キャリーに飼い主さんのにおいがついたタオルを入れておくと落ち着く子も多いです。車内ではキャリーを揺らさないよう安定させ、時々優しく声をかけながら、愛犬の様子をこまめにチェックしましょう。不安そうにしていたら、おやつで気を紛らわせるのも一つの手です。

万が一吠えてしまったら、一度降りて落ち着かせる勇気も必要です。周囲への配慮として、「ペット同伴です」と小声で周囲に伝え、理解を得られるとよりスムーズです。

最近はペット可のタクシーやレンタカーもあるので、どうしても電車が難しい場合は代替手段を検討するのも良いでしょう。

犬が怖がらないための電車トレーニング

小型犬・大型犬別の適応度と注意点

小型犬はキャリーに入れるのが比較的簡単ですが、振動や騒音に敏感な子が多いので、「1駅トレーニング」から始めるのがおすすめです。まずは平日の空いている時間帯を選び、1駅だけ乗車してみましょう。成功したらたくさん褒めて、少しずつ距離を伸ばしていきます。

大型犬の場合はキャリーのサイズ制限がネックになりがちです。JRの規定ではキャリーの三辺の合計が120cm以内とされているので、ゴールデンレトリバーなどの大型犬は窮屈に感じるかもしれません。

そんな時はペット専用のレンタカーやペットタクシーの利用も検討しましょう。どうしても電車で移動が必要な場合は、あらかじめ鉄道会社に問い合わせるのが安心です。

電車が苦手な犬のためのリハビリ方法

電車が苦手な犬のためのリハビリ方法として、駅の構内から始めるのも効果的です。

最初は改札外で電車の音を聞かせるだけ、次はホームまで、と段階を踏んで慣らしていきます。この時、おやつを使ったポジティブトレーニングを取り入れると、電車=いいことがあると関連付けられます。

特に怖がりの子には、無理せず焦らず、愛犬のペースで進めてあげてくださいね。

全国主要鉄道会社のペット乗車ルールまとめ

東京、関西、九州など地域別のルール比較

「東京と大阪でルールが違うって本当?」そんな疑問にお答えします。実は、ペットの乗車ルールは鉄道会社によって細かい違いがあるんです。

首都圏ではJR東日本と東京メトロが「キャリーの三辺合計120cm以内」としているのに対し、東京都営地下鉄は「座席下に収まるサイズ」を基準にしています。

関西の阪急電鉄や阪神電車も同様の規定ですが、混雑時は乗車を断られる可能性があるので注意が必要です。

九州新幹線を利用する場合は、キャリーのサイズに加えて専用スペースへの事前予約が必要な場合があります。逆に、北海道のJRは比較的ペットに寛容で、観光客にも人気です。由布院の森のような観光列車でも、規定を守ればペットと一緒に旅を楽しめます。


🐶JR東日本
JR東日本のペット連れガイド

小犬・猫等の小動物を車内にお持ち込みになる場合は、動物専用のケース(タテ・ヨコ・高さの合計が120cm以内でかつ、ケースと合わせた重量が10㎏以内のもの)に収納していただき、ご乗車になる駅の改札口などでお見せのうえ、手回り品きっぷ(290円)をお求めください。

JR東日本で見る

🐶東京地下鉄

東京地下鉄の犬連れルール

縦・横・高さの合計が250cm以内・重さ30kg以内のもの2個まで ※1辺の長さが200センチメートルを超えるものは車内に持ち込めません。ペット等の小動物については、他のお客様のご迷惑とならないよう完全なケースに入れたうえで、手回り品として持ち込むことができます。

東京地下鉄で見る

🐶阪急電鉄

阪急電鉄の犬連れルール

小犬・猫・はと、またはこれらに類する小動物(猛獣およびヘビの類を除きます。)であって、3辺の最大の和が1.2メートル以内の専用の容器に納め、容器を含む重量が10キログラム以内のものは持ち込みいただけます。※手回り品料金は、1個につき290円です。ご乗車になる駅の券売機でご購入下さい。

阪急電鉄で見る

🐶阪神電車

阪神電車のペット連れルール

小犬・猫・鳩、またはこれらに類する小動物(猛獣およびヘビの類を除きます。)であって、3辺の最大の和が1.2メートル以内の専用の容器に納め、容器を含む重量が10キログラム以内のものは持ち込みいただけます。※手回り品料金は、1個につき290円です。ご乗車になる駅の券売機でご購入下さい。

阪神電車で見る

🐶九州新幹線

九州新幹線の犬連れルール

小犬、猫、鳩またはこれらに類する小動物(猛獣やへびの類を除きます)で、 ・タテ・ヨコ・高さの合計が120センチ以内の動物専用のケースにいれたもの ・ケースと動物を合わせた重さが10キロ以内のもの 手回り品料金は、1個につき290円です。ご乗車になる駅の改札口などで荷物をお見せのうえ、普通手回り品きっぷをお求めください。

九州新幹線で見る

🐶JR北海道

JR北海道のペット連れルール

小犬・猫等のペット(小動物)は、タテ・ヨコ・高さの合計が120センチ以内、動物を合わせた重さが10キロ以内になる動物専用のケースにペットの全身を収納していただき、改札口にて手回り品きっぷを購入していただいたうえで、ご一緒にご乗車いただけます。

JR北海道で見る

 

ペットと一緒に旅行しやすい鉄道会社は?

ペットと一緒に旅行しやすいのは、観光地を結ぶ特急列車を運行している会社がおすすめです。例えば、伊豆方面の伊豆急行や箱根の登山電車などは、ペット同伴の観光客を想定したサービスが充実しています。

最近ではペットと一緒に宿泊できる駅近くのホテルも増えているので、事前に調べておくと旅行の計画が立てやすくなりますよ。

当日の移動中にありがちなトラブルと対処法

乗り物酔いした場合の対処

電車特有の揺れや密閉空間が原因で、犬も人間同様に乗り物酔いをすることがあります。特に子犬や初めての電車移動では約20%の犬が酔いを経験することもあります。

酔いやすい愛犬との移動には、出発3時間前から食事を控えるのが基本です。空腹状態だと酔いにくくなりますが、長時間の移動の場合は少量の水やおやつを与えて脱水を防ぎましょう。電車内では進行方向に向かって座らせ、窓側に頭が来るようにすると揺れを感じにくくなります。

もう酔ってしまった時は、一度降車して休憩を。冷たい水で口を湿らせたり、涼しい場所で休ませると落ち着きます。酔い止め薬を使う場合は、必ず獣医師に相談してからにしてくださいね。

吠えてしまうときの落ち着かせ方

電車内での無駄吠えは、飼い主さんにとって大きな悩みの種です。普段はお利口なのに、電車だと興奮してしまう場合、環境の変化によるストレスが原因かもしれません。

効果的なのはおやつを使った注意力散漫作戦です。電車に乗る前に、長く舐められるジャーキーなどおやつを準備しておき、吠えそうになったらそれを与えます。「吠える=おやつがもらえる」と学習させないよう、吠える前に予防的に与えるのがポイントです。

また、ケージやキャリーバッグに慣れさせる事前トレーニングも重要です。自宅でケージ内にいる時間を少しずつ増やし、「ここにいると安心」という気持ちを育ててあげましょう。電車内ではケージに布をかけると外界の刺激が減り、落ち着きやすくなります。

ケージから出たがる場合の対応策

「ケージの中でじっとしていられない」「隙を見て脱出しようとする」こんな行動は、犬にとって電車移動がまだ「非日常」である証拠です。特に活発な犬種や若い犬によく見られます。

まず試したいのは段階的な慣らしトレーニングです。自宅で短時間からケージに入れる練習を始め、少しずつ時間を延ばしていきます。この時、中でおやつを食べさせたり、お気に入りのおもちゃを入れたりして「ケージ=楽しい場所」と関連付けましょう。

電車内では、脱出防止用のクリップで扉を二重にロックするのがおすすめ。100均でも購入できる小さなクリップが意外と効果的です。また、ケージの上に軽い荷物を乗せて開けにくくするのも一つの手。ただし、愛犬が窮屈に感じない程度の重さにしてくださいね。

電車移動中のトイレ問題

「長時間の電車移動、トイレはどうしよう…」この不安、多くの飼い主さんが抱えていますよね。実は、犬の膀胱は2-3時間程度しか持たないため、1時間以上の移動ではトイレ対策が必須です。

まず、出発前に必ずトイレを済ませるのは鉄則です。余裕を持って家を出て、最寄り駅にペット用トイレがあるか確認しておきましょう。

移動中にオススメなのが携帯用ペットトイレです。折り畳み式のものや吸水シート付きのバッグ型など、様々なタイプが市販されています。特に、電車内で使える吸水パッドは緊急時に重宝します。あらかじめ自宅で使う練習をしておくと、いざという時もスムーズです。

また、無理をさせると、トイレを我慢することがストレスになり、体調不良の原因にもなります。移動計画には必ず余裕を持たせておきましょう。

犬連れで電車に乗るよくある質問

Q:犬を新幹線で長時間乗せても大丈夫?

5時間ほどの移動でも、事前に準備をしておけば可能です。静かに過ごせるようキャリーに慣れさせ、トイレや給水のタイミングも計画的に。こまめな休憩を取りながら、愛犬の様子を見てあげてください。

Q:ペットカートは電車に持ち込めますか?

JRではペットカートの持ち込みは可能ですが、折りたたんでキャリーとして扱えるものに限られます。開いた状態での乗車は原則NGなので、事前にサイズや仕様を確認しましょう。車内で周囲に迷惑をかけないよう配慮が必要です。

Q:中型犬も電車に乗せられますか?

JRのルールでは、重さ10kg以下でキャリーに入る犬が対象とされています。そのため、中型犬でもこの条件を満たしていれば乗車可能です。ただし、現実的には中型犬が入るキャリーを持ち歩くのは大変なので、移動手段は慎重に選びましょう。

まとめ

愛犬との電車移動を成功させるポイントは事前準備と無理のない段階的トレーニングです。キャリーのサイズ規定を確認し、まずは1駅から慣らしていきましょう。排泄・水分管理を徹底し、愛犬のストレスサインを見逃さないことが大切。小型犬と大型犬では適応方法が異なるので、それぞれの特性に合わせた対応を。どうしても難しい場合はペットタクシーなど他の移動手段も検討し、愛犬のペースを最優先に。準備を万全に整えて、楽しい電車旅を実現させましょう!
PETTENA編集部

PETTENA編集部は、ペットとその飼い主がより良い生活を送れるよう、専門的な知識に基づいた信頼性のある情報を提供するチームです。特に、ペットカートを中心に、安全で楽しいお出かけをサポートするコンテンツをお届けしています。