犬の健康

犬の呼吸が速い・荒い原因は?獣医師が教える対処法と病院へ行くべき症状|ペテナ

犬の呼吸が速い

愛犬の呼吸が速い・荒いと心配になりますよね。この記事では、犬の呼吸異常の原因や対処法、さらに病院に行くべき症状について獣医師の視点から詳しく解説します。愛犬の健康を守るために、ぜひご一読ください。

犬の呼吸が速い・荒い?正常と異常の違いを知ろう

愛犬の正常な呼吸数

犬の安静時の呼吸数は、通常1分間に10〜30回です。

この範囲は犬種やサイズ、年齢によって異なることがあります。例えば、子犬や小型犬は比較的呼吸数が多く、逆に大型犬は少なめです。

正常な呼吸は静かでリズミカルであり、犬がリラックスしているときには、鼻でゆっくりと呼吸をしています。

正常な呼吸は、下記の特徴があります:

  • リズム: 一定のリズムで、急激な変化がない。
  • 静かさ: 聞こえないか、非常に静かである。
  • 体位: リラックスした姿勢で呼吸している。

愛犬の異常な呼吸

異常な呼吸は、さまざまな原因によって引き起こされます。以下のような特徴が見られる場合、注意が必要です。

  • 呼吸数の増加: 1分間に40回以上の呼吸は異常です。呼吸数が急激に増えることは、ストレスや痛み、病気の兆候かもしれません。
  • 呼吸困難: 犬が口を開けて呼吸したり、舌を出している場合は、酸素不足の可能性があります。また、体を前に傾けて呼吸する姿勢も見られます。

  • 異常な音: 呼吸音がヒューヒュー、ゼーゼーといった異常な音を伴う場合、気道に問題があるかもしれません。

  • 咳やくしゃみ: 咳き込むことやくしゃみをする場合、呼吸器系の疾患が疑われます。

  • 元気がない: 活動的でなく、食欲がない場合は、体調が悪いサインです。

犬呼吸

犬の呼吸が速い・荒い原因とは?考えられる病気や体調不良

犬の呼吸が速い・荒い場合、さまざまな原因が考えられます。これには健康状態や環境要因が影響し、時には深刻な疾患のサインであることもあります。以下に、主な原因とそれに関連する病気について詳しく説明します。

呼吸器系の病気(肺炎、気管虚脱、肺水腫など)

呼吸器系の疾患は、犬の呼吸異常の一般的な原因です。

  • 肺炎: 感染症によって肺に炎症が生じると、呼吸が速くなり、咳や鼻水が見られることがあります。特に高齢犬や免疫力が低下している犬に多く見られます。
  • 気管虚脱: 気管が通常の形を保てず、圧迫されることで呼吸が困難になる病気です。特に小型犬に多く、咳や呼吸の荒さが特徴です。
  • 肺水腫: 心臓疾患が原因で肺に水分がたまると、呼吸が速く、苦しそうになることがあります。急激な呼吸困難が見られる場合は、緊急の対応が必要です。

心臓疾患が引き起こす呼吸の異常

心臓疾患も犬の呼吸異常に大きな影響を与えます。心臓が正常に機能しないと、血液循環が悪化し、体内に酸素が十分に供給されなくなります。その結果、呼吸数が増加し、呼吸が荒くなることがあります。

特に、心不全や心臓弁膜症は、呼吸困難を引き起こすことが多いため、早期の診断と治療が重要です。

 

熱中症やストレスが原因となる場合

熱中症は、特に夏場に注意が必要です。気温が高い環境で過ごすと、犬は体温を下げるために呼吸が速くなります。過度の運動や長時間の外出も同様です。

また、ストレスや興奮も呼吸の変化を引き起こします。例えば、新しい環境や他の動物との接触がストレスとなり、呼吸が速くなることがあります。

急激な運動や興奮時に見られる正常な呼吸の変化

急激な運動や興奮時には、犬の呼吸が速くなることは正常です。運動後や遊びの最中は、心拍数が上がり、呼吸数も増加します。この場合、数分後には通常の状態に戻ることが多いです。

ただし、呼吸が異常に速い場合や、興奮が収まっても呼吸が改善しない場合は、獣医師に相談する必要があります。

犬運動

犬の呼吸が荒くなる前兆と症状

犬の呼吸が荒くなる前兆と症状を理解することは、早期の対応に役立ちます。呼吸が速くて荒い場合、他の症状と合わせて観察することが重要です。

呼吸が速くて荒い場合に見られる他の症状

呼吸が速く荒い場合、以下のような症状が見られることがあります。

  • 咳: 咳は呼吸器系の問題を示すサインであり、特に乾いた咳や痰を伴う場合は注意が必要です。
  • 口を開けて呼吸する: 通常、犬は鼻で呼吸しますが、口を開けている場合は呼吸困難を示すことがあります。これは、酸素不足や気道の問題が考えられます。
  • 唇が青紫になる: これは非常に深刻な症状で、血液中の酸素が不足していることを示します。この状態は緊急事態であり、すぐに獣医師の診察を受けるべきです。

症状が悪化する前に飼い主が気づくべきサイン

犬の呼吸が荒くなる前兆を見逃さないためには、以下のサインに注意しましょう。

  • 呼吸数の増加: 安静時の呼吸数が通常よりも明らかに速くなっている場合、異常の兆候です。
  • 落ち着きがない: 犬が不安そうに動き回ったり、じっとしていられない場合、呼吸困難を感じている可能性があります。
  • 食欲の低下: 食事を拒否することも、体調不良のサインです。特に、呼吸が荒いときに食欲がない場合は注意が必要です。

愛犬病気

犬の呼吸が速い・荒い場合、どう対処すべきか

対処法1:環境を整える(温度、湿度の管理、静かな場所で休ませる)

まず、犬の生活環境を見直します。

温度や湿度を適切に管理し、特に暑い日には涼しい場所を提供することが重要です。エアコンや扇風機を使用して室内を快適に保ち、湿度が高い場合は除湿機を使うと良いでしょう。

また、静かな場所で休ませることで、犬がリラックスしやすくなります。周囲の騒音を減らし、落ち着いた環境を整えましょう。

 

対処法2:犬がリラックスできる状態にする(ストレスを減らすための方法)

犬がストレスを感じている場合、呼吸が荒くなることがあります。

飼い主は、愛犬が安心できる空間を提供し、穏やかな声で話しかけたり、優しく撫でたりしてストレスを軽減します。

お気に入りのおもちゃや毛布を用意するのも効果的です。犬がリラックスできるように工夫することで、呼吸が改善する場合があります。

 

対処法3:呼吸困難の場合は速やかに冷静に獣医師に相談する

獣医師の山田太郎先生(東京動物病院)は、「犬の呼吸が荒い場合、肺や心臓に問題があることが多いです。急な呼吸困難を感じた場合は、早急に獣医師に相談することが重要です」と話しています。

犬に呼吸異常がある場合、外出や移動が必要になることがありますが、移動中に症状が悪化する恐れもあります。そのため、快適な環境を整えることが重要です。

ペットカートを使えば、犬は休憩やリラックスができ、急激な運動を避けながら安全に病院へ移動できます。

愛犬はペットカートにいる

出典:PETTENA

 

犬の呼吸が荒い・苦しそう?病院に行くべき症状

犬の呼吸が荒い・苦しい場合、特に注意が必要です。呼吸の異常が続く場合は、速やかに獣医師に相談すべきです。以下の症状が見られた場合、緊急に病院に行く必要があります。

症状1:呼吸困難

犬が口を開けて息をする、または体を前に傾けるような姿勢をとっている場合、呼吸困難の可能性があります。これは深刻な状態であり、早急な対応が求められます。

 

症状2:舌の色が変わる

舌や唇が青紫色になることは、酸素不足のサインです。この状態は非常に危険で、即時の獣医師の診察が必要です。

 

症状3:元気がない

普段と比べて明らかに元気がなく、食欲もない場合は、体調に問題がある可能性があります。

これらの症状が見られる際は、迷わず病院を受診しましょう。

元気がない動物

愛犬の呼吸異常を予防するためにできること

1. 定期的な健康チェックと予防接種

定期的な健康チェックは、呼吸器系の疾患を早期に発見するために不可欠です。

獣医師による診断で、潜在的な問題を早期に把握し、適切な予防接種を受けることで、感染症から守ることができます。

2. 呼吸器系疾患の早期発見と対策

異常を早期に発見するためには、日常的に愛犬の呼吸に注意を払い、変化があればすぐに獣医師に相談することが大切です。

特に、咳や呼吸の乱れが見られた場合は、早期対応が重要です。

3. 適切な運動と栄養管理

適度な運動は心臓や肺の健康を保つために不可欠です。また、栄養バランスの取れた食事を与えることで、全体的な健康状態を維持し、免疫力を高めることができます。

獣医師の佐藤花子先生(神奈川動物病院)は、「定期的な健康チェックと無理のない運動が大切です。過度な運動を避け、呼吸器系に負担をかけないようにしましょう」と述べています。

ペットカートを利用すれば、無理のない範囲で散歩を楽しむことができます。長時間の散歩を避け、ペースを調整しながら移動することで、呼吸器に負担をかけず、愛犬にストレスの少ない外出を提供できます。

ペットカートに乗って散歩する

快適な移動を実現し、通気性と安全性を兼ね備えた犬用ベビーカーは、ぺテナで見つけましょう!愛犬とのお出かけをもっと楽しく、安全にサポートします。

短頭種の犬の呼吸に関する注意点

短頭種や他の犬種に特有の呼吸問題

短頭種の犬、例えばパグやフレンチブルドッグは、特有の呼吸問題を抱えやすい犬種です。

これらの犬種は鼻が短く、気道が狭いため、呼吸が困難になりやすい傾向があります。このため、特に夏場や高温多湿の環境では、熱中症のリスクが高まります。

呼吸器系が弱い犬種に対する特別な配慮

  • 呼吸の監視: 短頭種の犬は、呼吸が速く荒くなることが多いため、日頃から呼吸状態に注意を払いましょう。異常を感じた場合は、早めに獣医師に相談することが重要です。
  • 環境管理: 暑い日や湿度の高い日は、涼しい場所で過ごさせるように心掛けましょう。また、過度な運動は避け、ストレスを感じさせない環境を整えることも大切です。
  • 定期的な健康チェック: 短頭種は呼吸器系が弱いため、定期的に健康チェックを受け、必要に応じて予防策を講じることが推奨されます。

フレンチブルドッグ

まとめ:犬の呼吸が速い・荒い場合は早めの対応が大切

犬の呼吸が速い・荒い場合、様々な原因が考えられます。呼吸器系の病気や心臓疾患、熱中症、ストレスなどが影響することがあります。

呼吸異常を見逃さないためにも、日頃の観察が重要です。異常を感じた際は、適切な対処法を講じ、必要に応じて獣医師に相談することが愛犬の健康を守る鍵です。

前後の記事を読む

猫ニキビ
犬に柿を与える

コメントを書く

このサイトはhCaptchaによって保護されており、hCaptchaプライバシーポリシーおよび利用規約が適用されます。