犬はとうもろこしを食べても大丈夫?与え方・適量・注意点をやさしく解説|PETTENA
犬はとうもろこしを食べても大丈夫
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夏の風物詩であるとうもろこし。愛犬が欲しそうに眺めていると、「少しならあげてもいいのかな?」と迷ってしまう飼い主さんも多いのではないでしょうか。実は、犬にとうもろこしを与えることは基本的に問題ありませんが、与え方にはいくつか注意すべきポイントがあります。今回は、愛犬と安全にとうもろこしを楽しむ方法を詳しくご紹介します。

犬はとうもろこしを食べても大丈夫?

犬はとうもろこしを食べられる

基本的にOK!ただし芯や加工品には要注意

とうもろこしの実そのものは、犬にとって有害な成分を含んでいないため、適量であれば与えても大丈夫です。ただし、次の点には特に注意が必要です。

まず、とうもろこしの芯は絶対に与えないようにしましょう。また、市販の加工品は糖分や塩分、添加物が多く含まれているため避けるべきです。バターや塩などの調味料がついたものも同様にNGです。

与える際は、必ず茹でた粒を1粒ずつはがし、小さく切ってからにしましょう。愛犬が喜ぶからといって、芯ごと与えるのは絶対にやめてください。

消化に負担がかかる場合もあるので、体質に応じて判断を

とうもろこしは食物繊維が豊富ですが、実の薄皮が消化しにくいという特徴があります。そのため、胃腸が弱い犬やシニア犬の場合、消化不良を起こす可能性があるので注意が必要です。

初めて与える際は、3~5粒程度の少量から始め、必ずよく茹でて柔らかくしてから与えましょう。その後は、愛犬の便の状態をよく観察してください。下痢をしたり、未消化の粒がそのまま出てきたりするようなら、与えるのを中止した方がよいでしょう。

特に消化器系が敏感な子や持病がある場合は、事前にかかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。愛犬の体質や健康状態に合わせて、慎重に判断することが大切です。

とうもろこしに含まれる主な栄養素と犬への効果

とうもろこしに含まれる主な栄養素

ビタミンB群でエネルギー代謝をサポート

とうもろこしには、ビタミンB1やB2などのビタミンB群が豊富に含まれています。これらの栄養素は、炭水化物をエネルギーに変換する際に重要な役割を果たします。特に、活発に動き回る犬や成長期の子犬にとって、効率的なエネルギー代謝を助ける効果が期待できます。

ただし、ビタミンB群は水溶性のため、茹で汁に溶け出しやすいという特徴があります。栄養を効率よく摂取させるためには、短時間でさっと茹でるか、蒸し調理がおすすめです。また、茹で汁をスープとして活用するのも良い方法です。

食物繊維で腸内環境を整える

とうもろこしの食物繊維には、不溶性食物繊維が多く含まれています。これは腸の蠕動運動を促進し、便秘気味の犬の排便をスムーズにする効果が期待できます。特に、運動不足になりがちな室内犬やシニア犬の腸内環境改善に役立つでしょう。

ただし、食物繊維の与えすぎは逆効果になることも。消化器が敏感な犬や、普段から軟便気味の犬には少量から始め、便の状態を見ながら調整してください。また、とうもろこしの薄皮は消化しにくいので、細かく刻んで与えるとより安心です。

カリウムで余分な塩分を排出するはたらきも

とうもろこしに含まれるカリウムには、体内の余分な塩分を排出する働きがあります。この作用は、心臓や腎臓の負担を軽減し、高血圧の予防にもつながります。夏場に汗をかきやすい犬や、シニア犬の健康維持にも役立つ栄養素です。

ただし、腎臓病を患っている犬の場合、カリウムの摂取量には注意が必要です。持病がある場合は、必ず獣医師に相談してから与えるようにしましょう。健康な犬でも、適量を守ることが大切です。

犬にとうもろこしを与えるときの注意点

犬にとうもろこしを与えるときの注意点

芯は絶対にNG!喉や腸に詰まる危険あり

とうもろこしの芯は、犬にとって非常に危険です。硬くて消化できないため、喉に詰まって窒息する危険性や、腸に詰まって腸閉塞を引き起こす可能性があります。愛犬が誤って芯をかじってしまわないよう、必ず手の届かない場所に保管しましょう。

アレルギー症状に注意

初めてとうもろこしを与える際は、少量から始め、アレルギー反応が出ないか注意深く観察しましょう。
主なアレルギー症状
・体をかゆがる
・目の充血
・嘔吐や下痢
・顔の腫れ
これらの症状が見られたら、すぐに与えるのを中止し、必要に応じて動物病院を受診してください。特に過去に食物アレルギーを起こしたことがある犬は、より慎重に対応しましょう。

持病(腎臓・消化器系)がある犬は事前に獣医師へ相談を

腎臓病の犬はカリウムの摂取制限が必要な場合があり、消化器が弱い犬は食物繊維の影響で症状が悪化する可能性があります。愛犬の健康状態をよく理解した上で、適切な判断をすることが大切です。

とうもろこしスナック・コーンスープなどの加工品は避けて

市販のとうもろこし加工品には、犬にとって危険な成分が含まれている場合があります。

コーンスナック:塩分・油分・添加物が多い
コーンスープ:玉ねぎやニンニクが含まれている可能性あり
バターコーン:高カロリーで肥満の原因に

与えるならば、必ず無添加の生または茹でたとうもろこしを選び、調味料などは一切加えないようにしましょう。人間用に味付けされたものは、たとえ少量でも与えないでください。

とうもろこしの適量は?どれくらいなら安心?

犬に与えるとうもろこしの量

愛犬にとうもろこしを与える適量は、犬のサイズによって異なります。小型犬(~5kg)なら10~20粒、中型犬(5~20kg)は20~30粒、大型犬(20kg~)なら30~50粒が目安です。粒の大きさが気になる場合は、茹でた後に細かく刻んであげると消化しやすくなります。

与える頻度は週1~2回程度に抑え、あくまで「特別なおやつ」として与えるのが理想的です。初めて与える時はこの量の半分から始め、便の状態や体調に変化がないか注意深く観察しましょう。特に小型犬の場合は粒を半分に切るなどして、喉に詰まらないように配慮してください。

肥満気味の犬や消化器が敏感な犬、持病がある場合は、量を減らすか獣医師に相談してから与えると安心です。適量を守れば、愛犬も夏の旬の味を安全に楽しむことができますよ。

犬にとうもろこしを与えるときのひと工夫

つぶしてごはんに混ぜる・冷凍して夏のおやつに

消化が気になる場合や、初めて与えるときは、茹でたとうもろこしをフォークでつぶしてから普段のごはんに混ぜてあげると良いでしょう。こうすることで消化吸収がしやすくなり、胃腸への負担を軽減できます。特にシニア犬や消化器が弱い子におすすめの方法です。

また、夏場は茹でたとうもろこしを小さく切って冷凍し、暑い日のひんやりおやつとして与えるのも良いでしょう。ただし、冷たすぎるとお腹を壊す可能性があるので、少し解凍してから与えるか、様子を見ながら少量ずつ試してみてください。

トッピングではなく「ごほうびおやつ」に分けて与えると

とうもろこしを主食に混ぜるのではなく、しつけのごほうびとして分けて与える方法がおすすめです。

メリット
・カロリーコントロールがしやすい
・特別感が出て、愛犬のやる気アップにつながる
・一度に大量に食べるのを防げる
例えば、おすわりや待てができた時に1粒ずつ与えるなど、トレーニングと組み合わせると効果的です。ただし、1日の総カロリーの10%を超えないように注意し、与えすぎないようにしましょう。


子犬やシニア犬にはとうもろこしをあげても大丈夫?

子犬には少量から/飲み込みにくい場合はつぶして

子犬にとうもろこしを与える場合は、特に慎重な対応が必要です。まず、離乳が完了した3ヶ月以上の子犬から与えるようにしましょう。初めての時は2~3粒程度のごく少量から始め、必ず柔らかく茹でてから与えてください。小型犬の子犬や飲み込みが苦手そうな子の場合は、フォークでつぶすか細かく刻むことで、喉詰まりや消化不良のリスクを減らせます。

初めて与えた後は24時間程度、便の状態や食欲に変化がないか注意深く観察することが大切です。下痢や嘔吐などの異常が見られたらすぐに与えるのを中止し、必要に応じて動物病院に相談しましょう。成長期の子犬は消化器官が未発達なため、新しい食材を導入する時は特に慎重に行う必要があります。

老犬は消化力が落ちているので様子を見ながら慎重に

シニア犬にとうもろこしを与える際は、加齢による消化機能の低下を考慮する必要があります。まず、通常より長めに茹でて柔らかくし、薄皮を取り除いてから与えるようにしましょう。歯が弱っている老犬の場合は、さらにミキサーでペースト状にするとより安心です。

与える量は成犬の半分程度から始め、便の状態や食欲を見ながら徐々に調整してください。特に消化器系の持病がある場合や、最近食欲が落ちている、便がゆるいなどの症状がある老犬には、無理に与えない方が賢明です。腎臓病などの基礎疾患がある場合は、必ず事前にかかりつけの獣医師に相談しましょう。老犬の健康状態は個体差が大きいので、愛犬の様子をよく観察しながら、慎重に与えることが大切です。

犬にとうもろこしを与えるよくある質問

Q:犬にとうもろこしをあげても大丈夫ですか?

はい、少量であれば犬にとうもろこしを与えても問題ありません。甘くておいしいとうもろこしは、犬にとっても安全な食材のひとつです。ただし、芯や味付き加工品はNGなので、ゆでた粒を少しだけ与えるようにしましょう。

Q:犬がとうもろこしの芯を食べてしまったときはどうすればいい?

すぐに動物病院に相談してください。とうもろこしの芯は硬くて消化できないため、腸閉塞を起こす可能性があります。何も症状がなくても、早めに受診することが大切です。

Q:トイプードルもとうもろこしを食べられますか?

はい、大丈夫です。トイプードルのような小型犬にも、少量のとうもろこしを与えることは可能です。小さく刻んで、芯や皮を取り除いてから与えるようにしてください。

 

まとめ

犬にとうもろこしを与える際は、必ず芯を取り除き、茹でた粒だけを少量与えましょう。適量は小型犬10~20粒、中型犬20~30粒、大型犬30~50粒が目安で、週1~2回までにしてください。初めての時はアレルギーに注意し、少量から始めましょう。子犬はつぶして、老犬は柔らかく調理して与えるのが安心です。加工品は避け、持病がある場合は獣医師に相談を。これらのポイントを守れば、愛犬と安全にとうもろこしを楽しめますよ!

 

PETTENA編集部

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