犬が膝の上で寝る理由とは?甘え・信頼のサインとしつけ方を解説|PETTENA
犬が膝の上で寝る
愛犬が膝の上で気持ちよさそうに寝ていると、「甘えてるのかな?」「信頼されてるのかな?」と気になりますよね。実は、この行動にはいくつかの心理的な理由があるんです。本記事では、犬が膝の上で寝る理由やそのメリット・デメリット、さらに適切なしつけ方について詳しく解説します。

犬が膝の上で寝る8つの理由

愛犬が膝の上でくつろぐ姿は、飼い主さんにとって至福のひとときですよね。でも、なぜ犬は膝の上で寝るのが好きなのでしょうか?その理由を探ってみましょう。

甘えている

犬は飼い主さんに甘えたい気持ちから、膝の上で寝ることがあります。特に子犬や甘えん坊の犬に多い行動で、飼い主さんとのスキンシップを求める気持ちの表れです。膝の上は安心できる場所だと感じているのでしょう。

安心したい・リラックスしたい

犬にとって飼い主さんの膝の上は、安心感を得られる特別な場所です。リラックスしたいときや、ストレスを感じたときに膝の上に来ることで、心を落ち着かせようとしています。特に新しい環境に慣れていない犬や、怖がりな犬に多い傾向です。

飼い主の体温で温まりたい

犬は飼い主さんの体温を感じることで、温もりを感じることができます。特に寒い季節や、体が冷えやすい小型犬に多い行動です。膝の上は暖かくて居心地が良いため、自然と寄ってくるのでしょう。

自分のにおいをつけたい

犬は縄張り意識が強い動物です。膝の上に乗ることで、自分のにおいをつけて「この人は私のもの」とアピールしている場合もあります。これは飼い主さんへの愛情表現でもあります。

習慣になっている

毎日の生活の中で、膝の上で寝ることが習慣化している犬もいます。飼い主さんが膝の上に乗せることを許していると、それが当たり前の行動になるのです。習慣は犬にとって安心感を与えるので、自然と繰り返すようになります。

過去の飼育環境による影響

保護犬や里親譲渡された犬の中には、過去の飼育環境が影響して膝の上で寝ることを好む場合があります。以前の環境で寂しい思いをしていた犬は、飼い主さんとの触れ合いをより強く求める傾向があります。

優位性をアピールしている

犬は群れで生活する動物なので、優位性を示すために膝の上に乗ることがあります。特に飼い主さんに対して「自分がリーダーだ」とアピールしたい場合に、高い位置に来たがる傾向があります。ただし、これは犬の性格やしつけによっても変わります。

体調が悪く、そばにいたい

体調が悪いときや不安を感じているとき、犬は飼い主さんのそばにいたがることがあります。膝の上で寝ることで、安心感を得ようとしているのかもしれません。もし普段と様子が違う場合は、体調不良のサインかもしれないので注意してあげてください。
犬が寝る

犬が膝の上で寝るメリット

犬が膝の上で寝ることは、飼い主さんと愛犬の両方にとって多くのメリットがあります。

飼い主との信頼関係が深まる

犬が膝の上で寝ることは、飼い主さんへの信頼の表れです。膝の上は犬にとって安心できる場所であり、そこに身を寄せることで「この人は守ってくれる」という気持ちを表現しています。このようなスキンシップを繰り返すことで、飼い主さんと愛犬の信頼関係がさらに深まります。

ストレス軽減効果がある

膝の上で飼い主さんと触れ合うことで、犬はストレスを軽減することができます。
特に、新しい環境に慣れていないときや、怖がりな性格の犬にとって、飼い主さんの膝の上は安心感を得られる場所です。撫でられたり、温もりを感じたりすることで、心が落ち着き、リラックスできるでしょう。

飼い主にもリラックス効果がある

犬が膝の上で寝ることは、飼い主さんにとってもリラックス効果があります。愛犬の温もりや鼓動を感じることで、癒しや安らぎを得られるでしょう。
また、犬との触れ合いは、ストレスホルモンを減少させ、幸福感を高める効果があるとも言われています。忙しい日常の中でも、愛犬とのひとときは心のリフレッシュにつながります。

温かい場所を提供できる

特に寒い季節には、犬にとって飼い主さんの膝の上は温かい場所です。小型犬や短毛種の犬は寒さに弱い傾向があるので、膝の上で温まりながら寝ることを好みます。飼い主さんの体温は、犬にとって快適な暖かさを提供する天然のヒーターのような役割を果たします。

健康面でも良い影響がある

膝の上で寝ることで、犬の健康面にも良い影響があります。例えば、飼い主さんが撫でたりマッサージをしてあげることで、血行が促進され、筋肉の緊張がほぐれることがあります。
また、リラックスすることで免疫力が向上するとも言われています。さらに、飼い主さんが愛犬の体調変化に気づきやすくなるというメリットもあります。

犬が膝の上で寝るデメリットと注意点

犬が膝の上で寝ることは、飼い主さんにとっても愛犬にとっても幸せな時間ですが、いくつかのデメリットや注意点もあります。

長時間の負担による膝の痛み

愛犬が膝の上で寝るのは嬉しいことですが、長時間同じ姿勢でいると、飼い主さんの膝や腰に負担がかかることがあります。特に小型犬でも体重が重めの子や、長時間乗っている場合は注意が必要です。
無理な姿勢を続けると、膝や腰の痛みにつながる可能性があるので、適度に休憩を挟んだり、姿勢を変えたりすることをおすすめします。

落下や怪我のリスク

膝の上で寝ている最中に、犬が急に動いたり、飼い主さんがバランスを崩したりすると、落下して怪我をする可能性があります。特に小型犬は体が小さいため、高い位置から落ちると骨折などの大けがにつながることも。
膝の上で寝かせる際は、しっかりと支えてあげるか、クッションや毛布を使って安全を確保してあげましょう。

依存しすぎて分離不安につながる

膝の上で寝ることが習慣化しすぎると、犬が飼い主さんに依存しすぎてしまうことがあります。
その結果、飼い主さんがいないときに強い不安を感じる「分離不安」につながる可能性も。分離不安になると、留守中に吠え続けたり、破壊行動を起こしたりする場合があります。
適度な距離感を保ち、一人で過ごす時間を作ることも大切です。

支配的行動を助長する可能性

犬が膝の上に乗ることで、飼い主さんに対して優位性をアピールしようとする場合があります。特に膝の上に乗ることを許すことで、犬が「自分がリーダーだ」と勘違いし、支配的な行動をとるようになることも。
こうした行動がエスカレートすると、しつけが難しくなる場合もあるので、膝の上に乗ることを無条件に許すのではなく、適切なタイミングでやめさせることも必要です。
子犬が寝てる

犬の寝る姿勢と心理状態

犬の寝る姿勢は、その時の心理状態を表すバロメーターとも言えます。愛犬がどんな姿勢で寝ているか観察することで、その気持ちを読み取ることができるかもしれません。

丸くなっている → 安心・防御的

犬が体を丸めて寝ている姿は、よく見かけるポーズの一つです。この姿勢は、体の熱を逃がさないように保温する役割もありますが、心理的には「安心しているけれど、少し防御的」な状態を表しています。
特に寒い日や、少し緊張しているときにこの姿勢をとることが多いです。また、野生時代の名残で、内臓を守るための本能的な行動でもあります。

仰向けで寝ている → 信頼・甘え

お腹を見せて仰向けで寝ている姿は、犬が最もリラックスしている状態の一つです。お腹は犬にとって急所なので、それをさらけ出すことは「完全に信頼している」という証です。
また、飼い主さんの前でこの姿勢をとるのは、甘えたい気持ちの表れでもあります。特に夏場は、涼しい床に仰向けになって寝ることも多いです。

うつぶせで寝ている → すぐ動けるよう警戒

うつぶせで寝ている姿勢は、犬が「すぐに動けるようにしている」状態です。この姿勢は、少し警戒心があるときや、周囲の状況に気を配っているときに見られます。例えば、新しい環境に慣れていないときや、外で寝ているときなどにこの姿勢をとることが多いです。
また、うつぶせで寝ることで、体を冷やさないようにする役割もあります。

横向きで寝ている → 深いリラックス状態

横向きに寝ている姿勢は、犬が深くリラックスしている状態を表しています。この姿勢は、体を伸ばして寝ているため、完全に安心しきっている証拠です。特に飼い主さんのそばでこの姿勢をとっている場合は、信頼関係がしっかりと築けていると言えるでしょう。
また、横向きで寝ることで、体の疲れをしっかりと癒している場合もあります。
犬の寝る姿勢

小型犬と大型犬の違い

小型犬と大型犬では、膝の上で寝る行動に違いが見られることがあります。それぞれの特徴を理解して、愛犬に合った接し方をしてあげることが大切です。

小型犬の方が膝の上を好む傾向がある

小型犬は体が小さいため、飼い主さんの膝の上がちょうど良いサイズの寝場所になります。また、小型犬は寒さに弱い傾向があるので、飼い主さんの体温で温まりたいという気持ちも強いです。ということで、膝の上でくつろぐことを好むことが多いです。
特にチワワやトイプードルなどの小型犬種は、甘えん坊な性格の子も多く、膝の上でのスキンシップを楽しむ傾向があります。

大型犬でも飼い主に甘えたい個体もいる

一方、大型犬は体が大きいため、膝の上に乗るのが物理的に難しい場合もあります。しかし、大型犬でも飼い主さんに甘えたい気持ちは同じです。
膝の上には乗れなくても、飼い主さんの足元に寄り添ったり、体をぴったりくっつけてきたりするなど、別の方法で甘えようとします。
ゴールデンレトリーバーやラブラドールなどの大型犬種は、人懐っこい性格の子が多いので、甘えたい気持ちが強いこともあります。

体重がある犬は、別の甘え方を探してあげるのも大切

大型犬や体重のある犬の場合、膝の上に乗ると飼い主さんの体に負担がかかってしまうこともあります。
そんなときは、膝の上ではなく、ソファに並んで座ったり、床に座って一緒に過ごしたりするなど、別の甘え方を提案してあげるのも良いです。
また、大型犬でも撫でられたり、マッサージをしてもらうことで、十分に甘えたい気持ちを満たすことができます。

膝の上でのNG行動と正しいしつけ方法

犬が膝の上で寝ることは可愛らしいですが、時には問題行動につながることもあります。特に、膝の上でのNG行動を放置すると、しつけが難しくなったり、飼い主さんとの関係に悪影響を及ぼす可能性もあります。

飼い主の膝の上で腰を振る

膝の上で腰を振る行動は、マウンティングと呼ばれる行動の一種です。これは、優位性を示そうとする行動や、興奮状態にあるときに見られることがあります。特に多頭飼いの場合や、他の犬に対して行うこともありますが、飼い主さんに対して行う場合は注意が必要です。
正しいしつけ方法
すぐに膝から降ろし、無視することを徹底しましょう。
「ダメ」や「ノー」などの短い言葉で制止し、行動をやめさせます。
マウンティングをやめたら、褒めてあげることで「やめるといいことがある」と学習させます。
遊びや運動でエネルギーを発散させ、興奮を抑えることも効果的です。

降ろそうとしたときに唸って抵抗する

膝の上から降ろそうとしたときに唸るのは、犬が「自分の思い通りにならない」と感じているサインです。これは、飼い主さんに対して支配的な態度をとっている可能性があり、放置すると問題行動がエスカレートする恐れがあります。
正しいしつけ方法
唸ったらすぐに膝から降ろし、無視することを徹底します。
唸る行動を許さず、冷静に対応することが大切です。
膝の上に乗ることを許可するのは、飼い主さんが主導権を持っていることを示すため、コマンドを使って許可するようにします。
唸らないで降りることができたら、しっかり褒めてあげましょう。

ずっと膝の上にいようとする

膝の上にずっといようとするのは、犬が飼い主さんに依存しすぎている可能性があります。これが習慣化すると、分離不安につながることもあるので、適度な距離感を保つことが重要です。
正しいしつけ方法
膝の上に乗る時間を決め、時間が来たら降ろすようにします。
降ろすときに「降りて」などのコマンドを使い、習慣づけましょう。
膝の上に乗る以外の甘え方(例:隣に座る、撫でてもらう)を教えることも有効です。
一人で過ごす時間を作り、自立心を育てることも大切です。

犬が膝の上で寝るよくある質問

Q: 犬が膝の上で寝るときに注意するべきことは?

犬がリラックスできるように、無理な姿勢になっていないか確認し、長時間同じ体勢にならないよう気をつけましょう。また、暑すぎたり寒すぎたりしないよう室温を調整し、トイレのタイミングも考慮して適宜降ろしてあげることが大切です。

Q: 無理やり降ろしても大丈夫?

無理に降ろすと犬が驚いたり、不安を感じたりすることがあるため、優しく声をかけながら、おやつやおもちゃで誘導して自ら降りるように促すのが理想的です。抱っこしてそっと降ろすのも良いですが、高い位置から降ろすと足を痛める可能性があるため注意が必要です。普段から膝の上に執着しすぎないよう、一人で寝る時間も作るようにするとスムーズに降ろしやすくなります。

Q: 膝の上で寝る頻度が増えたのは何かのサイン?

甘えたい気持ちが強くなっている、寒さを感じている、ストレスを抱えている、または体調が優れないなどの可能性があります。特に環境の変化があった場合や、食欲不振や元気がないなどの異変が見られる場合は注意が必要です。急な変化が気になる場合は、健康状態を確認し、必要であれば獣医師に相談しましょう。

まとめ

犬が膝の上で寝ることは、飼い主さんへの信頼の証であり、絆を深める大切な時間です。しかし、依存しすぎると分離不安や問題行動につながることもあるため、適度な距離感を保つことが重要です。特に大型犬や体の大きな犬は、膝の上に乗るのが難しい場合もあるので、撫でるや隣に座るなど、他の甘え方を考えてあげましょう。また、犬が支配的な態度を取らないよう、正しいしつけを心がけることも大切です。
PETTENA編集部

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