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犬の散歩は何度から危険?冬の安全な散歩基準と犬種別対策まとめ|PETTENA
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「寒い日のお散歩、愛犬が少し震えているみたい…このまま連れ出すのは大丈夫?」
冬になると、そんな不安を感じる飼い主さんは多いのではないでしょうか。私たち人間よりもずっと地面に近く、小さな体で寒さと向き合う犬たち。実は、私たちが感じる以上に、彼らは冷たさのダメージを受けているかもしれません。
この記事では、気温別の具体的なリスクと安全策、トイプードルやチワワなど犬種別の注意点、そして「今日は行かない方がいい日」の判断基準まで、冬の散歩で知っておきたい知識を徹底的にまとめました。愛犬の健康を守るために、ぜひ最後までご覧ください。
冬の犬の散歩は何度から危険?気温別の目安

気温10℃:小型犬・シニア犬は冷えに注意
気温10℃は人にとっては「少し肌寒い程度」ですが、体の小さな犬にとってはすでにしっかりと寒さを感じる温度帯です。特にトイプードル・チワワ・ヨーキーなどの小型犬、そしてシニア犬は体重に比べて体表面積が大きく、熱が逃げやすいのが特徴です。
- 「震える」「歩くスピードが落ちる」などのサインが出やすい
- 短時間のお散歩に切り替えると安心
- 風が強い日は体感温度がさらに低下
10℃前後の日は、防寒服の着用+15〜20分程度の短め散歩を目安にしましょう。帰宅後は胸元やお腹周りが冷えていないか、そっと触って確認してあげるとより安全です。
気温5℃:多くの小型犬には寒すぎる温度で、防寒対策必須
気温が5℃になると、小型犬の多くは地面からの冷気により体温が急激に奪われやすく、長時間の散歩には不向きです。人間よりもはるかに地面に近いため、体感温度は0℃〜2℃程度まで下がると考えてください。
この気温帯でよく見られるトラブルは:
- 震えが止まらない
- 肉球の乾燥・ひび割れ
- 寒さによる消化不良や体調不良
- 外で排泄をしたがらない
5℃の日は、防寒ウェア・ネックウォーマー・肉球バームの3点セットがあると安心です。散歩時間は10〜15分程度にして、寒さに弱い子は無理に歩かせず、ペットカートの併用も有効です。
気温0℃:外出時間を大きく短縮。肉球トラブルが急増
気温0℃は犬の散歩で最もトラブルが増える温度帯です。とくに以下の点がリスクとして挙げられます:
- 肉球の凍傷・ひび割れ
- 地面の凍結による滑倒
- 冷たい空気による気管の刺激
小型犬・短毛種・シニア犬の場合、0℃では5〜10分の超短時間散歩にとどめ、排泄を済ませたら早めに切り上げるのが安全です。雪がなくても凍結したアスファルトは肉球に強いダメージを与えるため、ドッグブーツや肉球ワックスの使用がとても効果的です。
散歩後は「肉球の間に氷が挟まっていないか」「指の間が赤くなっていないか」を必ずチェックしてあげましょう。
気温−5℃:無理に行かない選択も必要
気温が−5℃以下になると、犬にとってはほぼ「外で長時間過ごす環境ではない」と考えるべきです。
特に以下の犬種・年齢の子はリスクが高まります:
リスクの高い犬
・超小型犬
・シニア犬
・体脂肪が少ない犬
・心臓病・関節疾患・呼吸器系が弱い子
−5℃では、わずか数分で以下のサインが出ることがあります:
- ガタガタ震える
- 立ち止まる・動きたがらない
- 肉球が急激に冷たくなる
この気温帯は、完全に室内運動へ切り替えたほうが犬の健康を守るうえで正しい判断になる場合も多いです。
どうしても外で排泄が必要な場合は:
- 家のすぐ近くで短時間のみ
- カート+防寒服+ブーツのフル装備
- 帰宅後は速乾タオルで全身を温める
という「最小限で安全な外出」を徹底しましょう。
犬種別|トイプードル・チワワは冬に弱い?散歩の注意点

犬は犬種によって体格・被毛・体温調節の仕組みが異なるため、冬の散歩で受ける負担も大きく変わります。
特にトイプードルやチワワなどの小型犬は、地面からの冷気の影響を強く受けるため、冬は「いつも通りの散歩」が必ずしも安全ではありません。
トイプードルの冬散歩のポイント
1. 巻き毛でも寒さに弱い理由
トイプードルはふわふわの毛並みから、「温かそう」というイメージを持たれることが多いようです。しかし実は、シングルコートの犬種。そのため、思った以上に寒さに弱い一面があります。
ふんわりとした巻き毛は見た目ほど保温性が高くなく、体も華奢で脂肪が少ないため、寒いと代謝が低下しがちです。さらに、細い足先は地面の冷たさを直に感じやすく、冷え込みやすい朝や風の強い日などには、たった5分ほどの散歩で震え出す子も少なくありません。
トイプードルと過ごすときは、見た目のイメージ以上に、温かさへの配慮を心がけてあげたいですね。
2. 靴・肉球ケアが必要なシーン
トイプードルの肉球はもともと乾燥しやすいうえ、冬はさらにダメージを受けがち。ひび割れや赤み、雪の日に気になる雪玉つきなど、さまざまなトラブルが増える季節です。
そんなときこそ、靴や肉球用バームの出番です。
冷たい路面や雪の日はもちろん、気温の低い日のお散歩前には、肉球に薄くバームを塗って。
それだけで、地面の冷たさや摩擦から愛犬のデリケートな肉球を守ってあげられます。
チワワの冬散歩のポイント
1. 超小型犬が冷気に弱い科学的理由
チワワは「犬の中でも特に寒さに弱い犬種」と言われています。その理由は、身体の特徴からもよくわかります。
- 体重が軽い:体温を保つことが苦手
- 地面との距離が近い:冷たい空気の影響を直接受けやすい
- 胸の厚みが薄い:体の芯まで冷えやすい体型
気温が10℃程度でも震え出す子もいれば、5℃を下回ると抱っこを求めて歩かなくなることも珍しくありません。
2. 気温が低い日は室内運動への切り替え
気温が5℃を下回る日や風の強い日は、無理に外へ出なくても大丈夫です。
小さな体のチワワなら、おうちの中でもしっかり運動できます。
おすすめの遊び
・室内でボール遊び
・タオルを使ったノーズワーク
・リビングでのちょっとしたかけっこ
こうした遊びは体を動かすだけでなく、好奇心も満たしてくれるので、ストレス解消と心の健康にもぴったりです。
寒さに弱い犬の共通サイン
愛するワンちゃんは、寒さを言葉で伝えることができません。でも、小さな体で一生懸命、私たちにメッセージを送っています。
- 体が小刻みに震える
- 歩くスピードが遅くなる、急に立ち止まる
- 足を上げて地面を嫌がる
- 体を小さく丸め、尻尾が下がる
- 鼻水や咳が出る
- 帰りたがる、飼い主さんの後ろに隠れる
これらのサインは、「もう限界です」という愛犬からの大切なメッセージ。そんな時は、お散歩を切り上げて、温かいお家で休んであげましょう。
冬の犬の散歩は必要?行かなくてもいい日の判断基準
冬は気温が急激に下がり、犬の体にかかる負担も想像以上に大きくなります。
とくに小型犬・シニア犬・持病のある犬は、散歩に出るだけでも体温が奪われ、震えや体調不良につながることがあります。
「今日は散歩に行くべき?」「無理させないほうがいい?」と迷う日もありますよね。

−5℃を下回る日は、愛犬の散歩は「お休み」のサイン
気温が−5℃を下回ると、それはもうワンちゃんにとって「危険な寒さ」。特にチワワやトイプードル、イタリアングレーハウンドなどの小型犬や短毛種は、体温を保つことが難しくなります。
たとえ数分でも、震えが強くなったり、肉球が冷たくなったり、咳や荒い息づかいが見られることも。そんな日は、散歩は無理せずお休みにするのが安心です。
「でも、トイレはどうすれば…?」
そんな時は、例えば:
- 家の出入口ですぐ済ませる
- カートにブランケットを敷いて移動する
- 帰ったらすぐに足先と胸元を温める
「短く、優しく、安全に」を心がけて、寒い日を一緒に乗り越えましょう。
体調不良、術後、シニアで震えが止まらない時
愛犬の体調が優れない時は、寒さが大きな負担になることも。特に以下のような状態の時は、より一層の温かい配慮が必要です。
注意すべき状態
・食欲が落ちている
・咳が出ている
・震えが続いている
・手術後の体力低下期
・関節の痛みが気になる
このような時は、無理にお散歩に連れて行かず、室内で静かに休ませてあげることが何より。
寒さは免疫力をさらに低下させ、回復を遅らせる可能性があります。
獣医師からも「体調が戻るまでは、暖かい室内で安静に」とアドバイスされるように、どうかゆっくり休める環境を整えてあげてください。
雪・凍結で滑りやすい日
肉球が滑りやすい状態では、転倒による関節痛や捻挫のリスクが高まります。特に足元の毛がふわふわのトイプードルやマルチーズは、雪玉が肉球の間に詰まって痛がることも。
- 足を滑らせて転倒しやすい
- 関節や足首を痛める危険が増加
- 滑る恐怖からストレスを感じる
- 雪玉が肉球の間に詰まる
こんな日は、お散歩を短くするか、お休みにするのが安心です。
もし外の空気を感じさせたいなら、抱っこやカートで少し出かける「おでん気分のお散歩」もよいでしょう。
気温・時間帯で変わる「冬の最適散歩時間」

朝より昼がベストな理由
冬の散歩は、気温が一日で最も低く地面も冷え切った朝よりも、太陽が高く登り温もりが感じられる11時から15時頃までがおすすめです。
この時間帯は、気温が上がり地面が適度に温まるため、愛犬の肉球が冷たさで急激に冷え込むのを防ぎ、関節への負担も軽減されます。特にチワワやトイプードルなど寒さに弱い犬種は、震えにくくなり動きも活発に。関節が固まりやすいシニア犬も、無理なく歩くことができるでしょう。
また、飼い主様ご自身の寒さ対策や体調管理の面でも、より快適にお過ごしいただけます。
気温別:冬の散歩時間の目安
| 気温 | 10℃ | 5℃ | 0℃ | −5℃ |
| 散歩時間 | 20〜30分 | 10〜20分 | 5〜10分 | 基本避ける |
冬でも犬と安全に楽しむ散歩アイデア

散歩時間を短くする日の「賢い散歩コース」
寒い日の散歩は、距離よりもコースの選び方が大切です。うまくルートを工夫すれば、短い時間でも愛犬の満足度をぐんと上げられます。
建物の影を避け、日差しの温もりが感じられる場所を選んで通りましょう。ビル沿いや日当たりのよい道は風が和らぎ、地面も冷たさが緩むため、肉球を守りながら体温を保つのに役立ちます。
また、風の通り道になりやすい広い道より、住宅街など風の抜けにくいエリアを選ぶことも効果的。風速が1m変わるだけで体感温度は大きく変わります。愛犬が感じる寒さを和らげる配慮です。
体力に不安があるチワワやトイプードル、シニア犬の場合は、カートと歩行を組み合わせる方法もおすすめです。温かい場所までカートで移動し、そこで少しだけ歩かせてあげる──そんなゆるやかな散歩スタイルで、冬の負担を軽減してあげましょう。
短い時間でも、愛犬の心と体を満たす温かな散歩時間をお過ごしください。
冬におすすめの散歩スタイル
「外歩き+室内遊び」を組み合わせたハイブリッド散歩
外での散歩を5~10分程度にし、帰宅後はノーズワークやボール遊び、トリックの練習などで運動と刺激を補います。獣医師の間でも、寒い時期は室内での活動を活用することが推奨されており、愛犬の体への負担を軽減しながら、必要な運動量と楽しさを両立できます。
カフェ・商業施設を活用した「寄り道型」散歩
都市部では、ペットと一緒に入れるカフェやテラス席、駅前の屋根付きスペースなどを活用した「寄り道型」散歩も効果的です。風の影響が少ない商業施設周辺などを選んで歩くことで、体感温度がまったく異なります。外と屋根下を交互に通りながら、犬の負担を上手に分散させてあげましょう。
ペットカート併用で「歩く場所だけ」を選ぶ散歩
カートで温かく移動し、日当たりのよい安全な場所でだけ歩かせ、寒くなったらすぐにカートに戻す――そんな“選択式”の散歩なら、体力に不安がある小型犬やシニア犬、持病を持つ愛犬にも安心です。カートの中にブランケットを敷いておけば、移動中の体温キープにもつながり、冬の散歩リスクを大きく減らせます。
冬の散歩で多いトラブルと安全対策

肉球トラブルの予防と対策
散歩前には肉球用バームを塗布し、雪や冷気から保護してあげましょう。帰宅後はお湯で湿らせたタオルで足を拭き、融雪剤をしっかり落としたあと、保湿する習慣をつけることが大切です。
ひび割れは初期段階では気づきにくいため、日頃からこまめにチェックして悪化を防ぎましょう。
震えの原因を見極める
散歩中の震えは、寒さだけでなくストレスや痛みのサインであることもあります。
寒さによる震えの場合は耳や足先が冷たく、日陰や風の強い場所で強まる傾向があります。一方、見知らぬ環境や大きな音、他の犬への緊張から震えることも。また、足を引きずる、抱き上げた際に嫌がるなどの様子があれば、痛みが原因かもしれません。
愛犬が震え始めたら、一度立ち止まり、体を触りながら状態を確認してあげることが安心につながります。
冬服の選び方と必要性
チワワやトイプードル、パピヨンなどの小型犬、イタリアングレーハウンドのような短毛種、そしてシニア犬は、体温調節が難しいため冬服がほぼ必須です。適切な冬服は震えやストレスを軽減し、体調管理に役立ちます。
選ぶ際は、首元や胸、お腹までしっかり覆えるフィット感のあるデザインで、保温性が高く動きやすい素材を選びましょう。
靴の活用とトレーニングのコツ
雪道や凍った路面での散歩では、犬用ブーツが肉球の保護や凍傷予防に効果的です。特に融雪剤が撒かれる地域や、肉球が乾燥しやすい子、シニア犬にはおすすめです。
多くの犬は靴に慣れるまで違和感を覚えるため、室内で短時間履かせることから始め、少しずつ歩く練習を重ねましょう。ご褒美をあげながら「履く=楽しい」という印象づけをすると、スムーズに慣れてくれます。
冬の犬の散歩でよくある質問(FAQ)
Q. 冬の犬の散歩は、何時ごろが最適ですか?
日中の気温が比較的高く、地面が温まる「午前11時から午後3時頃」が最適です。
この時間帯は、一日で最も気温が上がり、凍結した路面も解けやすくなるため、愛犬の肉球や関節への負担を軽減できます。特に寒さに弱い小型犬やシニア犬の散歩には、この時間帯を選ぶことをおすすめします。
Q. 冬の散歩に必須の持ち物を教えてください。
防寒と安全のため、以下のアイテムが必須です。
- 防寒ウェア: 体全体の体温をキープします。
- 肉球保護グッズ: 靴や肉球バームで、凍結・乾燥・融雪剤から守ります。
- ライト・反射板: 日照時間が短い冬の夕方の安全確保に役立ちます。
- タオル: 雪や雨で濡れた被毛や足を拭くために必要です。
Q. 散歩を休んだほうが良い日の判断基準は?
以下の条件のいずれかに当てはまる場合は、散歩を休むか、極力短くすることをおすすめします。
- 気温が0°C前後以下で、愛犬が震えている
- 路面が凍結している、または強風・吹雪の日
- 愛犬が明らかに歩きたがらない、元気がない
そのような日は、室内遊びで運動不足を解消してあげましょう。
Q. 3kgのチワワ・トイプードルミックスに、冬の服は必要ですか?
はい、必須です。
3kgの超小型犬は体が冷えやすく、地面からの冷気の影響を強く受けます。防寒服は体温を維持し、健康を守るための重要なアイテムです。特に、裏起毛のコートやフリースなど、保温性の高い素材のものを選んであげてください。
Q. 犬が寒がって散歩を嫌がるときは、どうすればいいですか?
無理強いせず、対策を講じても改善しない場合は室内で過ごさせるのが安心です。
まずは、服やブーツでしっかり防寒し、日中の暖かい時間帯に短時間の散歩を試みましょう。それでも嫌がるようなら、それは愛犬からの「寒すぎる」という明確なサインです。その日は散歩を諦め、室内でボール遊びや知育おもちゃを使って十分な刺激と運動をさせてあげることが最善策です。
まとめ:冬は「気温+犬種+体調」で散歩を最適化しよう
冬の散歩は、愛犬の様子を一番のバロメーターに、「気温・犬種・体調」の3つを総合的に考えて判断することが何よりも大切です。
「毎日○km歩かせなければ」という固定観念は一旦手放し、寒さが厳しい日は短時間散歩や室内遊びに切り替えることも、立派な愛情です。防寒具や肉球ケアといったアイテムを活用し、無理のない範囲で、愛犬と一緒に冬の寒さを乗り越えていきましょう。
あなたのそのひと手間が、愛する家族の健康を守る一番の対策になります。



























