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犬の膀胱炎の症状とは?見逃しやすいサインと対策を解説|ぺテナ
「最近、愛犬のトイレの回数が増えたかも…?」そんな変化に気づいたら、膀胱炎の可能性があるかもしれません。膀胱炎は放っておくと悪化しやすい病気ですが、早めに気づけば適切なケアができます。本記事では、犬の膀胱炎の症状や見逃しやすいサイン、対策方法をわかりやすく解説します。
犬の膀胱炎とは?
犬の膀胱炎とは、膀胱に炎症が起こる病気で、頻尿や血尿、排尿時の痛みなどの症状が現れます。主な原因は細菌感染で、尿道から細菌が侵入し炎症を引き起こします。また、ストレスによる免疫力の低下や、膀胱結石が刺激となって発症することも。特にシニア犬や免疫が弱っている犬は注意が必要です。
膀胱炎は早期発見・早期治療が大切なので、「おしっこの様子がいつもと違う」と感じたら、早めに動物病院を受診しましょう。
犬の膀胱炎の主な症状
トイレの変化
犬の膀胱炎の初期症状として頻尿がよく見られます。「何度もトイレに行くのに少ししか出ない」「排尿時に鳴く、落ち着きがない」といった様子があれば注意が必要です。また、血尿や尿の濁り、強いアンモニア臭がする場合も膀胱炎のサインです。
トイレシートや地面に赤みが混じっていないか、尿の色や臭いが普段と違わないかを確認しましょう。膀胱炎は放っておくと悪化しやすいため、異変に気づいたら早めの対処が大切です。
行動の異変
膀胱炎になると、トイレ以外の場所で粗相をしてしまうことがあります。今まで失敗しなかったのに突然部屋の中で排尿してしまう場合、膀胱に違和感を感じている可能性が。また、元気がない、食欲不振といった全身症状が現れることもあります。
特に高齢の犬や持病のある犬は体調の変化が出やすいので要注意です。普段の行動をよく観察し、違和感を覚えたら早めに動物病院を受診しましょう。
見逃しがちなサイン
「トイレの時間が長くなった」
「排尿後にしきりに気にする」
「少しずつ何回も尿を出す」…
膀胱炎の初期症状は軽く、気づきにくいことがあります。こうした異変を見逃さないために、排尿回数、尿の色、臭いをチェックする習慣をつけるのがおすすめです。特に膀胱炎を繰り返す犬は慢性化しやすいため、日頃から愛犬のトイレ習慣を観察し、早めの対策を心がけましょう。

犬の膀胱炎の原因
細菌感染
犬の膀胱炎の最も一般的な原因は細菌感染です。細菌は尿道を通って膀胱に侵入し、炎症を引き起こします。特にメスの犬は尿道が短いため感染しやすい傾向があります。また、不衛生な環境や頻繁なトイレ我慢、免疫力の低下もリスクを高めます。
膀胱炎を予防するには、清潔な生活環境を保ち、定期的な排尿を促すことが大切です。
ストレス
環境の変化や長時間の留守番など、ストレスが原因で膀胱炎を発症することもあります。
ストレスによって自律神経が乱れ、膀胱の防御機能が低下し、細菌感染を起こしやすくなるのです。特に、引っ越しや家族構成の変化、新しいペットの迎え入れなどは犬にとって大きな負担になることもあります。
尿路結石
膀胱や尿道に結石ができると、膀胱の粘膜が傷つき、炎症が起こりやすくなります。また、結石が尿の流れを妨げることで、膀胱内に細菌が繁殖しやすい環境になってしまうこともあります。特にシュウ酸カルシウム結石やストルバイト結石が原因となることが多いです。
膀胱炎を防ぐためには、水分をしっかり摂らせ、バランスの良い食事を与えることが重要です。
その他の要因
免疫力の低下も膀胱炎の原因の一つです。シニア犬や持病のある犬は、体の防御機能が弱まり、細菌感染しやすくなります。また、糖尿病やクッシング症候群などの病気があると、尿の中の糖分やホルモンバランスの影響で細菌が増えやすい状態に。
膀胱炎を繰り返す場合は、基礎疾患の可能性も考慮し、動物病院でしっかり検査してもらうことが大切です。

自宅でできる簡単なチェック方法
尿の色やにおいをチェック
普段の尿は淡い黄色で透明感がありますが、赤みがかっている(血尿)、白く濁っている、異常に濃い黄色の場合は要注意。また、強いアンモニア臭やいつもと違う刺激臭があると、細菌感染の可能性も考えられます。
トイレシートに尿を吸収させた後、自然光の下で色をチェックすると分かりやすいです。違和感を覚えたら、早めに動物病院を受診しましょう。
排尿回数や様子を観察
トイレの回数が増えた、排尿のたびに少しずつしか出ない、排尿時に痛がるそぶりを見せる(鳴く、ソワソワする)といった様子があれば、膀胱炎のサインかもしれません。また、排尿後にしきりに陰部を舐める行動も注意が必要です。
愛犬のトイレの変化に気づけるよう、普段から排尿の様子をチェックし、少しでも異常を感じたら獣医師に相談しましょう。

犬の膀胱炎の治療法
薬物療法
犬の膀胱炎の治療には、抗生物質や消炎剤が使用されます。細菌感染が原因の場合は抗生物質で細菌を退治し、炎症や痛みを抑えるために消炎剤が処方されることもあります。
自己判断で薬を中断すると再発のリスクが高まるため、獣医師の指示に従い、最後までしっかり投薬することが大切です。
食事療法
膀胱炎の治療や予防には、水分をしっかり摂ることが重要です。尿量が増えると、膀胱内の細菌や結石成分を排出しやすくなります。
また、療法食を取り入れることで尿のpHバランスを整え、結石の形成を防ぐことも可能です。
ストレス軽減
ストレスは免疫力を低下させ、膀胱炎のリスクを高めるため、安心できる環境作りが大切です。生活リズムを整え、お気に入りのベッドやおもちゃを用意する、優しく声をかけるなど、リラックスできる工夫をしましょう。適度な運動やスキンシップも、ストレス発散に効果的です。
犬の膀胱炎の予防法
適切な水分摂取
新鮮な水をいつでも飲めるようにし、飲水量が少ない場合はぬるま湯や犬用スープを活用するのもおすすめです。水分をしっかり摂ることで尿の排出がスムーズになり、細菌や結石成分を体外に流しやすくなります。
トイレ環境の整備
清潔なトイレ環境を保つことで、細菌感染のリスクを減らせます。こまめにトイレシートを交換し、排尿を我慢させない工夫も大切です。散歩の回数を増やしたり、室内トイレの場所を愛犬が落ち着ける位置に配置するなど、快適に排尿できる環境作りを意識しましょう。
定期的な健康チェック
膀胱炎は早期発見・早期治療が重要です。定期的な尿検査や健康診断を受けることで、異常を見逃さずに対処できます。特に膀胱炎を繰り返す犬やシニア犬は、定期的な動物病院でのチェックを習慣にすると安心です。
ストレス管理
生活環境を整え、安心できる空間や適度な運動、スキンシップを大切にしましょう。急な環境変化は負担になるため、新しいペットや引っ越しの際は徐々に慣らすこともポイントです。
よくある質問
Q1. 犬の膀胱炎は自然治癒する?
いいえ、自然治癒することはほとんどありません。膀胱炎を放置すると症状が悪化し、腎臓へ影響を及ぼすこともあります。適切な治療を受けることが大切なので、愛犬に異変を感じたら早めに動物病院を受診しましょう。
Q2. 膀胱炎が再発しやすい理由は?
膀胱炎は細菌感染や結石、ストレスなどが原因で発症し、体質によっては何度も繰り返すことがあります。特に治療が不完全だったり、生活環境の改善が不十分だと再発しやすくなるため、予防対策をしっかり行うことが大切です。
Q3. 人間用の薬を犬に使っても大丈夫?
絶対にNGです! 人間用の薬は犬にとって危険な成分を含むことがあり、副作用のリスクが高いです。膀胱炎の症状が見られても、自己判断で薬を与えず、必ず獣医師の指示に従って適切な治療を行いましょう。
まとめ
犬の膀胱炎は、頻尿や血尿、排尿時の痛みなどが主な症状ですが、初期段階では見逃しやすいこともあります。早期発見のためには、愛犬の排尿習慣の変化に注意を払い、少しでも異変を感じたら早めに動物病院で診察を受けることが大切です。適切な治療と水分補給、清潔な環境を心がけることで、再発を防ぎましょう。