夏でも犬に服を着せていいの?愛犬を守るための夏服の選び方とおすすめアイテム|PETTENA
犬の夏服
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夏の犬服には「熱中症予防」や「紫外線・虫刺され対策」などのメリットがたくさんあります。本記事では、犬に夏服を着せる理由と注意点、犬種や性格に合った服の選び方まで、飼い主さんの不安や疑問に寄り添ってご紹介します。

そもそも夏に犬は服を着るべき?

夏に犬のお出かけ

夏に犬に服を着せる5つの意外なメリット

「夏なのに服?」と驚かれるかもしれませんが、適切な夏用ドッグウェアは愛犬を暑さから守る強い味方になります。特にアスファルトの照り返しが厳しい都市部や、長時間のお出かけ時には効果的です。

熱中症予防
通気性の良いメッシュ素材の服は、直射日光を遮りながら体感温度を下げます。人間が日傘を使うのと同じ原理で、特にダックスフントなど背中の高い犬種には有効です。

アスファルトの照り返しカット
地面に近い小型犬は、照り返しの熱を腹部に直接受けがち。薄手の服が熱の反射を軽減し、体温上昇を防ぎます。

UV対策
お腹など被毛が薄い部分や、皮膚が弱い犬種には、UVカット機能のある服が日焼け防止に。皮膚炎のリスク軽減にもつながります。

虫刺され防止
散歩中の蚊やノミから守るだけでなく、草むらに入る時のダニ対策にも。虫除けスプレーと併用すればより効果的です。

冷房の冷え防止
室内外の温度差が激しい夏は、薄手の服が体温調節をサポート。特に短毛種や子犬・老犬は急激な冷えの影響を受けやすいので注意が必要です。

夏服を着せる際に気をつけたい3つのリスク

メリットが多い夏服ですが、誤った使い方をすると逆効果になることもあります。

蒸れとストレス
通気性の悪い素材やサイズの合わない服は、かえって熱がこもる原因になります。特に首周りがきついと呼吸がしづらくなり、ストレスを与えることも。着せた後は、犬が頻繁に引っ掻いたり落ち着きがなくなったりしないか観察しましょう。

犬種特有の熱こもり
パグやフレンチブルドッグなどの短頭種は、もともと熱がこもりやすい特徴があります。服を着せる場合は、必ず涼しい時間帯に限定し、体温が上がりすぎないよう注意が必要です。

濡らし過ぎによる肌トラブル
水で濡らして着せる冷却服を使いすぎると、湿度が高くなりすぎて皮膚炎の原因になることもあります。使用後は必ず乾いたタオルで拭き取り、早めに脱がせてあげてください。

特に初めての夏服を試す時は、最初は10~15分くらいの短時間から始め、愛犬の様子を見ながら少しずつ慣らしていくのがコツです。

結局、着せる?着せない?判断フローチャート

「結局、うちの子には必要?」という疑問に答えるために、簡単な判断基準をご紹介します。以下の項目に当てはまるかどうかで、夏服の必要性をチェックしてみてください。

  • 日中(10~16時)に散歩やお出かけをする予定がある
  • アスファルトやコンクリートが多いコースを散歩する
  • 被毛が薄い、または白い毛色で日焼けが気になる
  • 冷房の効いた室内と暑い室外を頻繁に行き来する
  • 蚊やノミが気になる場所によく行く

3つ以上当てはまる場合は、夏服の導入を検討する価値あり。逆に「早朝や夕方のみの散歩」「ほとんど土や草の上を歩く」「被毛が厚く蒸れやすい」という場合は、無理に着せなくても良いかもしれません。

「失敗しない」夏服の基本知識

夏に犬の水遊び

通気性・冷感・UV対策を素材別に比較

 素材名 特長 向いているシーン
メッシュ 通気性いい、涼しい 昼間の散歩、暑い日
冷感素材 触れるとひんやり 短時間の散歩、室内外の移動
吸湿速乾 触れるとひんやり 湿度が高い日、水遊び後
防蚊・UV 虫・紫外線を防ぐ 公園、草むら、日差しの強い日

「メッシュ+UVカット」など、複数の機能を兼ね備えた服が便利です。また、洗濯のしやすさもチェックしておきましょう。

シーンに合わせた機能の選び方

 タイプ 特徴 おすすめシーン
背中開き 軽くて涼しい 室内、軽い散歩
ロンパース 全身カバー 草むら、虫対策
フード付き 頭も日よけ 強い日差しの外出
保冷剤ポケット 冷却できる 車移動、炎天下

温度帯別・クールウェアの使い分け

夏服は気温や湿度によって最適な種類が変わります。
 気温 おすすめの服 使い方のコツ
28℃以上 濡らして使う冷却服 水に浸して絞り、蒸発冷却で体温を下げる。
25~28℃ 接触冷感素材の服 ひんやり感を持続させるため、たまに霧吹きで湿らせると効果的。
25℃以下 薄手のタンクトップorメッシュ服  冷房の冷えすぎ防止や、軽いUV対策として。

車移動・カフェにおすすめコーデ

AirLoop冷感テクノロジーで暑さ対策もバッチリ。

ひんやり長持ち! 専用クールパックで熱をしっかり吸収。

犬種・体質別の夏服選び

浅い色の犬

短頭種の夏服選び

短頭種の飼い主さんに知ってほしいのが、熱がこもりやすい体質を考慮した服選びのコツです。首周りがゆったりしたメッシュ素材のハーフタイプがおすすめで、通気性の良いデザインを選びましょう。保冷剤ポケット付きなら、15分程度の短時間散歩時に活用すると効果的です。

 

ただし、呼吸が荒くなってきたらすぐに脱がせ、日陰で休ませることが大切です。

 

被毛が黒い・濃い色の犬のUV対策

「真夏の日差しで被毛が熱くなる」と心配な飼い主さんには、UVカット機能付きの薄手ロンパースタイプがおすすめです。黒い被毛は熱を吸収しやすいため、白や淡色の服を選ぶと表面温度の上昇を抑えられます。

 

ただし、アンダーコートが少ない犬種の場合は、通気性の良いメッシュ素材を選び、30分おきに日陰で休憩させるなどの配慮も忘れずに。散歩後は、被毛の熱がこもらないようブラッシングしてあげるとさらに効果的です。

 

シニア犬・持病がある子の体温管理

年を取ってから暑さに弱くなったワンコには、薄手のタンクトップタイプから始めてみましょう。冷房の効いた室内と外気温の差が大きい夏場は、体温調節が難しいシニア犬にとって負担になります。

 

関節痛がある子には、締め付けの少ないスナップボタン式が着脱しやすくおすすめです。持病がある場合は、かかりつけの獣医師に相談の上、冷却マットを併用するなど、複合的な暑さ対策を考えてあげると良いでしょう。

 

クールウェアを安全に使うコツ

濡らして使うタイプのクールウェア

水で濡らして使うタイプのクールウェアを使用する際は、水分量の調節が最も重要です。ビシャビシャに濡らしすぎると蒸れの原因になりますし、逆に乾きすぎると冷却効果が持続しません。

適切な水分量の目安は、軽く絞った時に水滴がポタポタ落ちない「しっとり」程度です。真夏の炎天下では30分から1時間おきに服の状態を確認し、乾いてきたら霧吹きで軽く湿らせると効果的です。

ただし、連続して2時間以上着せっぱなしにすると蒸れて皮膚トラブルの原因になるので、適度に脱がせて休憩させるようにしましょう。

冷感素材のクールウェア

ひんやりとした触感が特徴の冷感素材の服は、使用前に冷蔵庫で10分程度冷やしておくと効果が高まります。ただし冷やしすぎると結露するので、タオルに包んで保管するのがおすすめです。

洗濯後は直射日光を避け、風通しの良い日陰で干すようにしましょう。太陽に当てすぎると、せっかくの冷感成分が劣化してしまう可能性があります。

冷感効果が薄れてきたと感じたら、水で軽く湿らせると効果が復活しますが、濡らしすぎには注意が必要です。

保冷剤を使うタイプのクールウェア

保冷剤を入れて使うタイプのクールウェアを使用する際は、低温やけどに特に注意が必要です。保冷剤は直接肌に当たらないよう、必ずタオルや専用カバーで包んでから使用しましょう。保冷剤の大きさも、愛犬の体のサイズに合ったものを選ぶことが大切です。

装着時間の目安は20~30分程度で、それ以上連続して使用するのは避けましょう。使用中はこまめに皮膚の状態を確認し、赤くなっていたりひんやりしすぎている場合はすぐに外してください。保冷剤が溶けたら一度外し、愛犬の体を休ませてあげることが大切です。

服嫌いな子でもOK!慣らし方3ステップトレーニング

夏の犬連れお出かけ

ステップ① :「におい付け」で安心感を

服をいきなり着せるのではなく、まずは愛犬のテリトリーに置いて自然に慣れさせましょう。愛犬がリラックスしている場所の近くに服を置き、自主的に嗅ぎに行くのを待ちます。この時、服に愛犬の好きなおもちゃやタオルを一緒に置いておくと、よりスムーズに受け入れてくれます。

 

2~3日かけて、服の存在に全く警戒しなくなったら次のステップへ進みましょう。特に繊細な子の場合、この下準備を丁寧に行うことが後の成功につながります。

 

ステップ②: 短時間試着からスタート

最初の着用は10~15秒程度の超短時間から始めるのがコツです。首周りやお腹を締め付けないゆったりとしたデザインを選び、サッと着せたらすぐに褒めて脱がせましょう。この時、無理に押さえつけたりせず、愛犬が嫌がるそぶりを見せたらすぐに中断します。

 

1日2~3回程度の練習を数日続け、少しずつ着用時間を延ばしていきます。この段階ではまだ歩かせず、立ったままor座った状態で行うのがおすすめです。

 

ステップ③: ご褒美と連動させてポジティブな印象を

服を着ている時間=楽しい時間と関連付けていくことが重要です。服を着せたらすぐに大好きなおやつを与え、良い印象を植え付けましょう。特に普段食べられないおやつを使うと効果的です。

 

慣れてきたら、服を着た状態で短い距離を歩かせ、上手にできたらまたご褒美を。このトレーニングでは「服を着る→良いことがある」という流れを繰り返し体験させることがポイントです。

 

固まって歩かない時の対処法

まずは優しく声をかけながら、おやつで気を引きつつ軽くマッサージして緊張をほぐします。それでも動かない時は、一度脱がせて休憩し、時間を置いてから再挑戦しましょう。

 

固まる原因の多くは足周りの違和感にあるので、最初は前足だけ通す練習から始めるのも効果的です。どうしても嫌がる場合は、バンダナや軽いベストなど部分的なアイテムからチャレンジしてみてください。

 

犬の夏服に関するよくある質問

Q:夏に犬に服を着せても大丈夫ですか?

はい、大丈夫です。ただし通気性のよい素材や接触冷感タイプなど、夏向けに作られた犬服を選んであげましょう。暑さ・紫外線・虫刺され対策として、むしろ着せたほうが安心な場面も多いです。

Q:ひんやり服って本当に効果あるの?

はい、効果があります。濡らして使う「クールベスト」や、触れるとひんやり感じる「接触冷感素材」などは、熱を逃がしやすくして体温上昇を防ぐ工夫がされています。散歩前にしっかり準備して使うのがおすすめです。

Q:服を着せると犬はおとなしくなるの?

服を着ると体が包まれて、安心感を覚える子もいます。そのため「おとなしくなる」と感じることがありますが、必ずしもすべての犬に当てはまるわけではありません。逆に嫌がる子もいるので、その子の性格に合わせてあげましょう。

Q:1日中服を着せたままで大丈夫?

基本的にはおすすめしません。長時間着せたままだと、蒸れやかゆみの原因になることも。おうちでは脱がせて、涼しい場所でリラックスさせてあげるのがいいです。外出時や冷房が強いときだけ活用しましょう。

Q:トイプードルにも夏服は必要?

トイプードルは毛が細かく紫外線に弱い子も多いため、UV対策や虫除けとして夏服が役立ちます。ただし、毛玉になりやすいので、通気性がよくて体にフィットしすぎない服を選んであげると快適です。

「可愛い」だけじゃない、夏服は命を守る装備

夏の愛犬服は「可愛い」だけでなく、熱中症予防やUV対策など命を守る大切な装備です。適切な素材とデザインを選び、温度や状況に合わせて使い分けることで、愛犬の快適な夏をサポートできます。正しい知識を持って、可愛さと安全性を両立させましょう。暑い季節も、愛犬と楽しく安全にお出かけできるよう、ぜひ夏服を活用してくださいね。

PETTENA編集部

PETTENA編集部は、ペットとその飼い主がより良い生活を送れるよう、専門的な知識に基づいた信頼性のある情報を提供するチームです。特に、ペットカートを中心に、安全で楽しいお出かけをサポートするコンテンツをお届けしています。