PETTENA編集部は、ペットとその飼い主がより良い生活を送れるよう、専門的な知識に基づいた信頼性のある情報を提供するチームです。特に、ペットカートを中心に、安全で楽しいお出かけをサポートするコンテンツをお届けしています。
猫が噛む7つの理由とは?甘噛みと本気噛みの違い・しつけと予防法も紹介|PETTENA
愛猫に突然噛まれて困っていませんか?実は猫の噛む行動には7つの理由があり、甘噛みと本気噛みでは対処法が全く違います。この記事では噛む理由の見分け方から今日からできる正しいしつけ法、予防策までを徹底解説。子猫からシニア猫まで、年齢別の対処法も紹介します。愛猫との信頼関係を壊さずに噛み癖を改善する方法、ぜひ知ってくださいね。
猫が飼い主を噛むのはなぜ?代表的な7つの理由
愛情表現としての甘噛み
撫でていたら優しく噛まれた場合、それは猫の愛情表現かもしれません。子猫時代に兄弟猫と遊んだ名残で、軽い甘噛みをする場合があります。特に飼い主さんの手や足を遊び相手と認識していると、軽く噛むことがあります。
狩猟本能がくすぐられたとき
猫はもともと狩りをする動物です。動くものに反応する習性があり、素早く動く飼い主さんの手足を「獲物」と勘違いして噛むことがあります。特に夕方から夜にかけてのハンターモード時間帯は要注意です。
歯がムズムズして不快なとき
生後3~6ヶ月頃子猫の歯の生え変わり時期や、歯周病など口腔内に問題がある場合、不快感から噛むことがあります。特に何かをガジガジ噛みたがったり、特定の部位を頻繁に噛んだりする様子が見られたら要注意です。
撫でられるのがしつこく感じたとき
「さっきまで気持ちよさそうにしていたのに、急に噛んできた」という経験はありませんか?これは撫でられ噛みと呼ばれ、猫が「もう十分!」と感じたときに起こります。猫の機嫌が良いからといって、長時間撫で続けるのは逆効果なのです。
ストレス・八つ当たり
環境の変化や不安からストレスがたまると、猫は攻撃的になることがあります。引っ越しや新しいペットの加入、騒音などが原因で噛む行動が出る場合もあります。特に威嚇しながら強く噛む場合は、ストレスの可能性が高いです。
病気やケガなどのサイン
急に噛むようになった場合、病気やケガによる痛みが原因かもしれません。触られた部位に痛みがあると、猫は反射的に噛むことがあります。特に高齢猫の場合は、関節炎などの可能性も考慮しましょう。
発情期の行動の一環
去勢・避妊をしていない猫の場合、ホルモンの影響で噛む行動が増えることがあります。オス猫は縄張り意識から、メス猫は発情期のイライラから噛む傾向があります。
甘噛みと本気噛みの見分け方
猫の表情で見分けるサイン
甘噛みの時の表情はリラックスしています。目は半開きで、瞳孔も普通の大きさ。ひげは自然な位置で、顔全体が柔らかい印象です。遊びで軽く噛んでいる感じで、人間で言えば微笑んでいるような表情です。
一方、本気噛みの前の表情は緊張しています。目は大きく見開き、瞳孔が拡大。ひげは前方にピンと張り、口元が引きつっていることが多いです。これは攻撃モードに入っているサインで、人間で言えば怒っている時の表情に相当します。
耳としっぽの動きが教えてくれること
猫の耳としっぽは気持ちのバロメーターです。甘噛みの時の耳は前向きか少し横に開いていて、リラックスした状態です。しっぽもゆっくり動いているか、軽く上向きになっています。
これに対し、本気噛みの前には耳が平たく後ろに倒れ、しっぽは大きく膨らんだり、早くピクピク動いたりします。耳が後ろにペタッとつき、しっぽの毛が逆立っている状態は、かなり危険なサインです。すぐにその場から離れた方が良いでしょう。
音でわかる猫の気持ち
猫の発する音も重要なヒントになります。甘噛みの時は「ゴロゴロ」と喉を鳴らしながら、または無音で噛んでくる場合が多いです。遊びの延長として噛んでいるので、威嚇する必要がないからです。
一方、本気噛みの前には「シャーッ」「フーッ」という威嚇音や、低いうなり声を発することがほとんどです。これは「近づくな!」という明確な警告です。このような音を聞いたら、絶対に無理に触ろうとしないでください。
噛む強さと持続時間の違い
甘噛みは力加減をしていて、歯が当たっても痛みを感じないか、ごく軽い程度です。すぐに離すことが多く、皮膚に傷が残ることは稀です。子猫が兄弟猫と遊ぶ時のような感覚で、狩りの練習をしているようなものです。
本気噛みは強く食い込むように噛み、なかなか離しません。歯が深く刺さり、出血することも。猫の本気の噛む力は想像以上に強力で、感染症のリスクもあるので注意が必要です。
本気噛みの前兆サイン
本気噛みのサイン
・体を硬直させる
・しっぽを激しく振る
・瞳孔が大きく開く
・耳を後ろに倒す
・低いうなり声を出す
・前足でパンチしてくる
もし本気噛みされそうになったら?
- じっと動かず、目を合わせない
- ゆっくりとその場から後退する
- タオルやクッションなどで盾を作る
- おもちゃなどで気を逸らす
- 無理に押さえつけたり、大声を出したりしない
猫種・年齢別に見る「噛みやすい子」の特徴
おすすめ記事:猫のご飯が足りないサインとは?1日の食事回数と量の目安をチェック
品種による差はある?
活発で好奇心旺盛な猫ほど噛みつきが多くなる傾向があり、特にベンガルやアビシニアン、シャムなどの品種は先天的に狩猟本能が強く、遊びの延長で軽く噛むことが多いようです。
ただし、これはあくまで一般的な傾向で、穏やかな性格と言われるラグドールやペルシャでも個体差がありますので、愛猫の性格をよく観察することが大切です。
子猫、成猫、シニア猫での違い
子猫期は歯の生え変わりによるむず痒さや遊びの一環としての甘噛みが多く、3~6ヶ月頃には特に歯固め用のおもちゃを用意してあげると良いでしょう。
成猫期になるとストレスや撫ですぎによる不快感から噛むことが増え、猫のボディランゲージを読み取るスキルが求められます。
7歳を過ぎたシニア猫の場合は、関節炎などの痛みや認知機能の低下が原因で急に噛むようになることがあるので、行動の変化に気づいたら早めに動物病院で診てもらうことが重要です。
多頭飼いの噛みつき問題
多頭飼いをしている場合、猫同士の上下関係やストレスが噛みつきの原因になることがあります。それぞれの猫に逃げ場と縄張りを確保し、無理に仲良くさせようとしないことがポイントです。
どの年齢の猫にも言えるのは、噛んでも良いおもちゃを常備し、ストレスフリーな環境を整えてあげることです。規則正しい生活リズムを作り、爪とぎ場を充実させることで、猫のストレスを軽減できます。
飼い主が知らずにやってる「噛み癖を助長する行動」
手や足で直接遊んでしまう
「暇そうにしているから」と、手や足を動かして猫をからかって遊んでいませんか?この行動は猫の噛み癖を助長する最大の原因の一つです。
猫にとって動くものは全て獲物と認識されるため、飼い主さんの手足をおもちゃ代わりに使っていると、噛んでいいものと学習してしまいます。特に子猫期にこの遊び方をしていると、成猫になってもその癖が残りやすく、ふとした時に甘噛みがエスカレートしてしまうことがあります。
猫と遊ぶ時は必ず猫じゃらしやぬいぐるみなどの適切なおもちゃを使い、手足を遊びの対象にしないことが大切です。もし噛まれそうになったら、すぐにおもちゃに切り替えて気をそらしましょう。
猫の狩猟本能を満たすためにも、1日10~15分程度は本気で遊んであげると、余計な噛みつきが減っていきますよ。
しつこいスキンシップ
猫がリラックスしている姿を見ると、つい撫で続けてしまいたくなりますよね。しかし猫の機嫌はコロコロ変わり、さっきまで気持ちよさそうにしていたのに、急に噛まれる撫で噛みに遭った経験はありませんか?これはしつこく撫で続けることで猫が不快感を覚えている証拠です。
猫のボディランゲージをよく観察すると、撫でるのをやめるタイミングがわかってきます。耳が横に倒れる、しっぽをピクピクさせる、体がこわばるなどの変化が見られたら、そっと距離を取ってあげましょう。
猫によって好む撫で方や時間は個体差がありますので、愛猫の気持ちいいポイントと嫌がるポイントを把握しておくことが大切です。特に腹部やしっぽの付け根はデリケートな部分なので、無理に触ろうとすると噛まれる原因になります。
イライラや緊張が猫に伝わる
猫は飼い主さんの感情やストレスを敏感に感じ取る生き物です。仕事で疲れていたり、イライラしていたりすると、その緊張が猫に伝わって攻撃的になることがあります。
また、猫が噛んできた時に大声を出したり、慌てふためいたりすると、猫はそれを面白がってさらに噛むようになる悪循環に陥ります。
猫と接する時はできるだけリラックスした状態で、余裕を持って接するように心がけましょう。もし噛まれても、大きな声を出さずに静かにその場を離れることが効果的です。飼い主さんの精神状態が安定していると、猫も安心して穏やかに過ごせるようになるものです。
猫が噛んできたときの正しいしつけと対処法
「痛い!」と低い声で毅然と伝える
猫が噛んできたとき、高い声で「痛い!」と叫ぶのは逆効果です。代わりに、低く落ち着いた声で「痛い」と伝えましょう。猫同士のコミュニケーションでは、低い声が本気の警告として伝わります。
この方法は特に甘噛みが習慣化している子猫期に効果的で、人間の手が「噛んでいいおもちゃではない」と学習させることができます。
手を引かずに、逆に軽く押し返す
噛まれたときに反射的に手を引っ込めるのは、猫の狩猟本能を刺激してしまいます。代わりに、軽く押し返すようにすると、猫はこれは獲物じゃないと認識します。
この方法は、遊びの延長で噛んでくる活発な猫に特に有効です。ただし、強く押し返すと逆上させる可能性があるので、あくまでソフトに実行してください。
適切なおもちゃで遊びたい欲求を満たす
猫が噛む背景には「遊びたい」「狩りたい」という本能的な欲求があります。毎日決まった時間に猫じゃらしや知育おもちゃを使って、存分に遊ばせてあげましょう。
自動おもちゃやフードディスペンサーを使えば、飼い主さんが忙しい時でも猫の欲求を満たせます。遊びの終わりには必ず獲物(おもちゃ)を捕まえさせてあげると、猫の満足度がさらにアップします。
多頭飼いなら猫同士の交流を促す
複数の猫を飼っている場合、猫同士で適度に遊ばせることでストレス発散になります。ただし、ケンカに発展しないよう注意が必要です。猫同士の相性を見ながら、一緒に遊べる時間を作りましょう。
おもちゃを介した共同遊びや、並んでご飯を食べるなどのポジティブな体験を増やすことで、猫同士の関係が改善され、飼い主さんへの八つ当たり噛みが減ることもあります。
無理に触らない、気分を尊重する
猫がリラックスしている時に限って「今なら撫でても大丈夫かも」と思いがちですが、実はこれが噛みつきの原因になることもあります。猫が寝ている時や食事中、毛づくろい中はなるべく構わないようにしましょう。
撫でる前には必ず手の匂いを嗅がせ、猫から近づいてくるのを待つのが良いです。特にシニア猫は若い頃より触られるのを嫌がる傾向があるので、より一層の配慮が必要です。
猫に噛まれたときのリスクと応急処置
猫の噛み傷が引き起こす感染症のリスク
猫の口内には多くの細菌が存在しており、噛まれることで猫ひっかき病やパスツレラ症などの感染症を引き起こす可能性があります。
猫ひっかき病はバルトネラ菌による感染症で、リンパ節の腫れや発熱などの症状が現れます。また、パスツレラ菌は傷口の化膿や腫れを引き起こし、免疫力が低下している方では重症化するケースもあります。
注意すべき傷の状態
・深く刺さるような噛み傷
・腫れや赤みがどんどん広がる
・傷口から膿が出ている
・傷の周囲が熱を持っている
高齢者や糖尿病のある方、免疫抑制剤を服用中の方は、より慎重に対処する必要があります。
噛まれた直後にすべき応急処置
Step1: 傷口を流水で5分以上洗い流す(可能なら石鹸を使用)
Step2: 清潔なガーゼやタオルで軽く押さえるように止血
Step3: イソジンなどの消毒液で消毒
Step4: 清潔なガーゼや絆創膏で保護
この時、傷口を強くこすったり、止血のために縛ったりしないように注意してください。また、噛まれた部位を心臓より高い位置に保つと、腫れを抑える効果が期待できます。
病院に行くべきケース
- 傷が深く、出血が止まらない
- 患部の腫れや痛みがひどくなる
- 38度以上の発熱がある
- リンパ節が腫れてきた
- 傷口から赤い線が伸びてきた
- 噛まれてから24時間以上経っても症状が改善しない
特に手や指を噛まれた場合、関節や腱にまで細菌が及ぶと治療が長引くことがあります。早めの受診が重症化を防ぎます。
猫の噛み癖を防ぐ4つの習慣
ストレスフリーな空間デザインで猫のイライラを解消
キャットタワーを増やして縦の移動スペースを確保したり、窓辺にベッドを設置して外の景色を見られるようにしたりするだけで、猫のストレスレベルは大きく変わります。
特に多頭飼いの場合は、猫同士がうまく距離を取れるように、食器、トイレ、寝床などを猫の数+1つ用意するのが理想的です
PETTENA Select ベッド ステップ
¥4,980
¥4,980
狩猟本能を満たす質の高い遊びタイムを作る
ただ猫じゃらしを振るだけでは、猫の狩猟本能は満たされません。1日2回、15分程度の本格的な遊びタイムを作りましょう。
遊びのコツは獲物の動きを再現することです。小鳥をイメージしてふわふわと動かしたり、ネズミのように床を這わせたりすると、猫も夢中になります。遊びの終わりには必ずおもちゃを捕まえさせ、狩りが成功したという達成感を与えてあげてください。
定期的な健康チェックで痛みや不快感を早期発見
急に噛むようになった場合、歯周病や関節炎など体の不調が原因かもしれません。毎月1回は自宅で簡単な健康チェックを行いましょう。口臭がないか、歯茎の色はきれいか、体を触って痛がる部分はないかなどを確認します。
特にシニア猫の場合は、定期的な健康診断も欠かせません。我が家では猫カレンダーにチェック日を記入し、忘れないようにしています。健康状態を把握しておくことで、問題行動の原因を早期に発見できます。
猫主導のスキンシップで心地よい距離感を保つ
猫との触れ合いは、猫から近づいてきた時に限定するのが最適です。撫でる時は短時間に留め、猫がリラックスしている姿勢の時にしましょう。特に耳の後ろや頬など、猫が好む部位を重点的に。
猫がそっぽを向いたり、耳を後ろに倒したりしたら、すぐにやめてあげてください。この猫ペースを尊重することで、撫で噛みの回数が減っていきます。
猫の噛みに関するよくある質問
Q:猫が飼い主を噛むのはどうして?
猫は気持ちを言葉で伝えられないため、イライラしたときやかまってほしいときに「噛む」で気持ちを伝えることがあります。急な変化やストレスも原因のひとつです。
Q:なでていたら突然噛まれるのはなぜ?
気持ちよくなっていたけど「もういいよ」のサインかもしれません。猫は触られすぎるのが苦手なこともあるので、しっぽや耳の動きで気分を読み取ってあげましょう。
Q:甘えているのに噛むのはどうして?
甘えているときの軽い噛みつきは愛情表現のひとつです。強く噛むわけでなければ、「大好きだよ」の気持ちを込めた猫なりのスキンシップかもしれません。
Q:甘噛みと本気噛みの違いはあるの?
甘噛みは加減していて痛くないのが特徴。本気噛みは強くて痛みを感じます。表情やしっぽの動きなどもあわせて見ると見分けやすいですよ。
Q:猫が構ってほしくて噛むことはある?
はい、かまってほしいときや退屈なときに「ちょっとこっち見てよ!」と軽く噛む猫もいます。おもちゃで遊んであげると気がまぎれて落ち着くことが多いです。
Q:噛むのはストレスが原因の場合もある?
はい、猫はストレスを感じると噛むことで気持ちを発散しようとすることがあります。生活環境の見直しや安心できる空間づくりがとても大切です。
まとめ
猫の噛み癖は愛情表現からストレス、病気のサインまで様々な理由があります。甘噛みと本気噛みを見分けるには、耳やしっぽの動き、表情の変化がポイントです。適切なおもちゃでの遊びやストレス解消、撫で方の工夫など、原因に合わせた対処が大切です。噛まれた時は慌てず冷静に対応し、必要なら動物病院へ。愛猫の気持ちを理解し、根気よく向き合えば、きっと良い関係が築けますよ。